2005-08-27 09:02:23
ギャラリー・フェイク「アンティーク・オルゴールで子守歌を」 [ ギャラリー・フェイク ]
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回によって作画にムラがあるギャラリー・フェイク。サラの顔が変わって見える時があります。今回は上質な方。キャラの表情が豊かで、丁寧に描かれています。
会社社長宅に送られてきたアンティーク・オルゴール。社長はそのオルゴールに見覚えがあったようで、その狼狽え様からすると、ちょいと訳ありの様子。さらに送り主が女だとすると、なおさら怪しいです。
娘や妻の目を気にしながら開けてみると、やっぱり知っている品。蓋を開けると音楽が流れ、そして、ドッカーーーーン!。社長は即死、妻と娘は重傷を負いました。
この爆発したオルゴールからフジタの指紋が検出され、フジタは警察に連行されます。そのときはちょうどサラとコンサートの約束をしていた日で、警察からさらに電話するも、「何やってんのよ、バカ!」と罵られてお終い。何とも踏んだり蹴ったりのフジタです。警察に捕まってるんだから、もう少し優しく心配してあげてもよさそうなものですが、約束をすっぽかす男には、たとえ原因が警察であっても容赦ないですね、サラ。
一方サラは、ギャラフィー・フェイクでアンティーク・オルゴールを買っていった若い男、後藤卓也と再会します。この卓也、以前フェイツィの所に転がり込んできた職無しのイケメン男に似てますね。同じ人かと思ってしまいましたよ。
卓也はギャラリー・フェイクで買ったオルゴールが故障して困っていると言います。普通の時計屋では修理はできないし、専門的な技術が必要なのでどうしようかと思っていたところだったので、サラは千手堂の計を紹介します。
サラに「計さんは天才だから」な〜んて紹介されて、鼻の下を伸ばしている計。「いやあ、天才はやめてくださいよ、天才は」。なんだか、もっと言ってって言ってるようですね。「ちなみに、卓也さんはサラさんのボーイフレンド?」なんてどうでもいい事まで聞いちゃって、計舞い上がってます。
天才計の手にかかればアンティーク・オルゴールの修理なんてお手の物。卓也は修理してくれたお礼に、アンティーク・オルゴールのコレクションを見せてくれます。
1ヶ月前に亡くなった卓也の母が集めていたというコレクションは、見事なものでした。都心の広いマンションに一人暮らしの卓也は、母が亡くなったことでマンションを引き払うと言います。それでこれらのオルゴールをギャラリー・フェイクで引き取って欲しいと言うのでした。しかもタダで。
車にオルゴールを積み終わり、さあ帰ろうと言うところで、サラは気になることがあって、計るを車に残して卓也の部屋に戻ります。ギャラリー・フェイクで売ったオルゴールと、卓也が修理してもらったオルゴールは違うものだったのではないかという疑問が沸いてきたからでした。
サラが卓也の部屋に戻ってみると、部屋には誰もいず、オルゴールだけが置かれています。思わず開けてしまうサラ。音楽が始まり、サラはそれが売ったオルゴールではなかったと確信します。
そこに現れた卓也は、死に化粧をして死に装束をまとい、サラにすべてを打ち明けます。卓也の母は爆死した会社社長の愛人で、ギャラリー・フェイクで買ったオルゴールは、会社社長だった父から母に贈られたもの。それが10年間骨董屋に放置されていたと聞いて、父を許せなかったこと。母が父から捨てられたことに耐えられず、酔って事故死したことから、父に復讐するために、爆弾を仕掛けたオルゴールを贈って殺害したことなどです。そして、一人でサラを道連れにオルゴール爆弾で自殺しようとします。
警察に捕らえられていたフジタは、会社社長の交友関係から卓也の母、卓也が洗い出され、ギャラリー・フェイクの顧客リストから卓也のマンションに向かうことになります。
警察を一緒に卓也の部屋に踏み込んだ時は、まさにサラが縛られていたところ。アンティーク・オルゴールに爆弾が仕掛けられていることを聞いたフジタは、「あああ、こんないい品滅多に手に入らないぞ。もったいない、ああもったいないなあ」と捨ててしまうのが惜しい様子でしたが、爆弾入りと聞いては仕方ありません。窓から投げ捨てて間一髪、オルゴールは空中で爆発しました。
爆弾をマンションから外に投げ捨てるのは、どう考えても無茶です。外で待ってた計に当たりでもしたらどうすんの!?。爆発処理班を呼ぶとか、オルゴールを止めるとか、別の方法をとって欲しかったですね。
まあ、それを入れても、今回は話はおもしろかったし、サラの表情が生き生きしていて、楽しめました。
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2005-07-29 22:10:41
ギャラリー・フェイク「顔のない自画像」 [ ギャラリー・フェイク ]
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洋画家・佐伯祐三のお話。佐伯祐三といえば、知っている絵は「郵便配達人」くらいです。1970年代に発行された記念切手のデザインに使われていたので知っていたのですが、それ以外は知りませんでした。絵を見ると、何となくユトリロに似た印象があります。街角の風景や看板の文字などを鋭いタッチで描かれていて、どことなく寂しいというか、哀愁漂う画風です。
佐伯祐三の略歴は、1898年生まれ、東京美術学校を卒業した後パリに渡り、30歳で死去するまでの6年間、主にパリの街頭風景などを描いています。滞在中のパリで肺結核を患い、精神にも異常を来し、帰国することなく精神病院でなくなっています。
まさに破滅型の芸術家の典型のような、壮絶な人生です。アニメの中にも出てきましたが、1924年にフォービズムの画家ヴラマンクを訪ねたところ「このアカデミズムめ!」と罵倒されたという話です。それ以佐伯は作風が変わり、パリの街頭風景を描き始めます。
その佐伯祐三の新作17点を、ある市立美術館が入手したというニュースが流れます。17点もの大量の新作展示に加えて、フジタの所には佐伯祐三の「顔のない自画像」を展示のメインに据えればいっそう充実したものになると、絵の入手依頼が来ます。
美術品の値段ってよく分かりませんが、佐伯祐三で1億円もするんですか。有名な画家ですが、う〜ん、ちょっとピンときませんでした。
この新作17点の真贋を鑑定したのは、美術界の大御所・船村元太郎をはじめとした審査委員会。この審査会席上で新作と主張する船村に異を唱え、「明らかな贋作です」と主張したのが、フジタの恩師である地味でした。
船村に逆らったとして、地味はとある美術館の館長をクビになります。船村は押しも押されぬ美術界の実力者で、各美術館の人事から、美術展の開催、美術界の動向に至るまで、思い通りにできる人物です。
美術界に限らず、音楽家や医師や教師、スポーツ選手など、一芸に秀でそれを極めた人物は、その業界全体に影響を与える政治力のようなものを手に入れ、美術や音楽など本来の職業とは関係のない、政治家のようになってしまう人がよくいます。
それが、その業界の発展のために大きな貢献をしているのは間違いのないところですが、政治的貢献と、美術的価値とはまったく別物です。ところがあまりにその人の実力が大きくなってしまうと、政治的実力と美術的実力がごちゃ混ぜになって、何でもその人の言うとおりになってしまうことが起こります。その例が、この船村でしょう。
そんな中、フランスの美術協会が、この17点の新作について贋作であるとの鑑定を示したというニュースが飛び込んできます。ところがこのときの鑑定に鑑定書はなく、口頭で贋作だと告げられただけ。「鑑定書がない鑑定など言語道断だ!」と記者会見で怒りをあらわにする船村ですが、怒りすぎて頭に血が上ったのか、そのまま倒れてしまいました。っていうか、脳卒中?。
このテレビを見ていたフジタ。「なんで鑑定に鑑定書がつかないの?」というサラの素朴な疑問に答えて、
「贋作を売り買いしているのは、ギャラリー・フェイクの専売特許じゃない。たとえ贋作と分かっても、売りたいものは売りたいんだ。だけど、大っぴらに「贋作です」と鑑定書をつけて売るわけにはいかないから、贋作だと分かったら鑑定書は作らないんだ」と言うことです。
魚心あれば水心。真作ならいざ知らず、贋作だという鑑定書と作っても、喜ぶ人は誰もいないんですね。できればない方がいい。それを知ってるから鑑定する方も、敢えて鑑定書を作らないでおいてあげるわけです。いやあ、勉強になります。
それを聞いたサラ、「じゃあ、いままでフジタのことを散々悪く言ってきたのに、自分たちだって同じ事をやってるんじゃない!」。はたきをパタパタやって、怒ってるサラ、かわいいです。今回は絵がきれいだし。
佐伯祐三の新作は贋作とされ、市立美術館の展示は中止になりました。フジタは学生時代の恩師である船村を病院に訪ね、パーティーでフジタの時計を「赤い色はそぐわない」と言われたことから、「本当は緑色でした。先生の目はもう悪くなっていたんですね」と告げます。
17点を贋作であると主張した地味は、船村の言っていた「佐伯祐三のように生きよ!」という言葉どおりに自己を曲げなかっただけだと言い、美術に対して真摯な態度を取ることのできる地味の復職を願います。
自宅で絵を描くだけの地味に船村から電話があり、地味の復職はかなったようです。
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2005-07-20 17:14:07
ギャラリー・フェイク「ジョコンダの末裔(前後編)」 [ ギャラリー・フェイク ]
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オープニング、エンディングが一新され、ゲームも発売されて、快調なギャラリー・フェイクです。萌える要素があまりないので人気急上昇とは行きませんが、美術品に関する蘊蓄がちりばめられて、見れば一通りの美術マニアになれる?マニアックなアニメです。
今回はレオナルド・ダ・ヴィンチの「モナリザ」のモデルを巡るお話。
美術展の会場で、高田美術館の三田村館長は「フジタレイシ」を捜している女の子に出会います。「メトロポリタン美術館でキュレーターをしているフジタ」と言えば一人しかいません。三田村はその子をフジタの所まで連れてきます。
フジタを見たその子は「パパ!」。一同騒然。「ママが死んじゃって、フジタを頼って行けって・・・」。三田村館長「私生活までこんないい加減な人とは思わなかった!」。サラはフジタにビンタ一発!。身に覚えがあるフジタは半信半疑です。
若い頃付き合ってた女の子供が尋ねてきて、「パパ!」なんて言われたら狼狽えるわな。若い頃避妊なんてしてなかっただろうから。そーいう事があってもおかしくないフジタ。他にも世界中に子供がいるんじゃないの?。
この子エリザベートは、「フジタの太ももには、自分と同じ三角のホクロがある」と言いだし、サラはみんなの前でフジタのズボンを脱がせます。確かにそこには三角のホクロがありますが、エリザベータの母親とフジタが昔付き合っていたのは確かなので、それを知っていたっておかしくないと思うのです。それでも一同は「この子がフジタの娘だって事は間違いない」って決めつけてしまいました。それに、ホクロの位置が遺伝するなんて話、聞いたことありませんよ。
エリザベータをフジタのぼろアパートに連れて行ったところ、賊に襲われます。カリオストロの城の影みたいな賊。フジタはエリザベータを抱きかかえたままボロアパートの2階からジャンプ!。君は未来少年コナンか!?。
かっこよく脱出しましたが、結局エリザベータは賊に捕まって連れ去られてしまいました。
エリザベータが捕まる前に、フジタに渡したコインロッカーのキー。それを見たフジタはエリザベートを救うべくフィレンツェに飛びます。
現在でも確定されていないモナリザのモデル。その有力な候補の一人フランカヴィッラ公爵夫人コスタンツァ・ダヴァロスの子孫で、フィレンツェの市会議員ダヴァロスをフジタは尋ねます。ダヴァロスは次の市会議員選挙の人気取りのために、世界中からモナリザの絵画を集めて展覧会を催すつもりなのです。
その展覧会にギャラリー・フェイクからモナリザの絵画を出品することで、ダヴァロスに近づくフジタです。
一方エリザベータから渡されたコインロッカーには、ヴァザーリが書いた「西洋芸術家列伝」の初版本が入っていました。ここにはヴァザーリ直筆の覚え書きが書かれており、「フランスでモナリザに会った」と書かれています。そのため本当のモナリザがフランチェスコ・デル・ジョコンドの妻「エリザベッタ」であり、エリザベータがその末裔であることが証明されます。
そのことが公表されると、モナリザの子孫として人気を得ているダヴァロスは、選挙の当選が危うくなると、エリザベートの母を殺し、エリザベートも亡き者にしようとしていたのです。
フジタは儲け話をえさに怪盗カルロスと組んでダヴァロスの館に侵入しますが、エリザベートを救うことはできませんでした。このあたりも、カリオストロの城を彷彿とさせます。高い塔に閉じこめられたお姫様を救い出すという宮崎アニメをなぞってますね。防弾ガラスの窓もカリオストロそのまま。しかし、ただの中年男のフジタは、ルパンのように活躍とは行かず、怪我をして逃げ帰っただけでした。
最後の手段、ヴァザーリの手記とエリザベータを交換することでエリザベータを救い出そうとするフジタ。日本から届けさせたヴァザーリの手記を持って、船の上の展示会場でダヴァロスと対峙します。
エリザベータは帰ってきたものの、口封じのために二人を殺そうとするダヴァロス。そのとき助けに来たカルロスが操る船に飛び降り、展示会場の船はフジタが納入したモナリザに仕込んであった爆弾が爆発して炎上。哀れダヴァロスは数々のモナリザの絵と共に、あの世に行っちゃったんでしょうね。
命からがら脱出することはできましたが、エリザベータの家に代々伝えられたヴァザーリの手記は燃えてなくなってしまいました。でもエリザベータが本当に大切にしていたものは、フジタが若い頃描いたエリザベータの母のスケッチでした。
フジタとエリザベータの関係が明かされることなくお話が終わってしまいましたが、サラはエリザベータのホクロが描いたものであることを発見。「こんなフェイクを使って人を騙すような子供は、やっぱりフジタの子に違いない」と意を強くするのでした。
本当のところはどうなんですかね?。本当の子供なら、フジタが引き取って娘としてこれからも出てくるの?。エンディングにも出てきてるし、フジタ、これからはコブ付きのインチキ画商として活躍するのか。子連れオオカミか、ペーパームーンか。案外いいコンビのような気がしますけど。
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ギャラリー・フェイク「ジョコンダの末裔(前後編)」 | Permalink | コメント(25) | Trackback(0)
2005-06-30 18:31:03
ギャラリー・フェイク「レディー・サラ」 [ ギャラリー・フェイク ]
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前、後編2回にわけてサラと藤田の関係を追います。だいたい、この二人。どういう関係なんでしょうね。本当にただの秘書なら、何の問題も、話の進展もないのですが、そうじゃないでしょ。
誰がどう見たって好きあっているとしか思えないんですが、二人の間には何もないみたい。なぜ!?。なぜ何もない!?。好きだとも言ってないようだし。贋作画廊を営み、ブラックマーケットにも精通している、やり手の藤田が女に対しては、からっきし意気地がない!?。そんなことないでしょ。
何で藤田はサラに手を出さないんでしょうね。好きなら手を出すでしょ、普通。それがこの2回で、何とか進展するのでしょうか。
嫌がる藤田を説得して、ロンドンにやってきた藤田とサラ。サラの別荘で二人っきりのバカンスです。
メイドが休みを取ってしまい、正真正銘の二人っきりになり、夜中に雷が鳴って、ムードはバッチリ。舞台は整った!。サラの方から「雷が怖くて・・・、いっしょにいていい?」。こりゃもう、やるしかないでしょ。ここで引いたら男じゃない!。行け藤田、いまこそ出撃命令を下す時だ。全軍突撃ー!。目標、寝間着で無防備のサラ!。
ところが藤田、何を思ったか転進命令。「オレはこっちのソファーで寝るから。ベッドは使っていいよ。じゃ、おやすみ」。「じゃ、おやすみ」じゃねーだろ。それでも男か、藤田。ここは攻めるところでしょ。女の子に恥じかかせちゃダミだよ〜。
ほ〜ら、サラはご立腹。そりゃそうだ。こんな時にほっといて寝ちゃう男なんて、幻滅。「私って、そんなに、魅力ない?」。魅力のあるなしの問題じゃないんですけど。
コベントガーデンの市場で、二人はザザビーズで藤田の旧友のチャーリーに出会います。マダムキラー・チャーリーは一目でサラを気に入り、往年の大女優、ジャネット・ヒューストンの遺産一掃セールのモデルサラに頼んだりして、二人は急接近。チャーリーは母親代わりの叔母メアリーにサラを引き合わせ、サラにプロポーズします。
いっぽう藤田は、ダーウィンの植物標本の買い取りを依頼されます。この植物標本は国の研究所から横流しされたもので、チャーリーに相談した藤田は、彼とサラを伴って、横流しの打ち合わせが行われているというカジノへと向かいます。そこで見たのは博打に興じるメアリーの姿。
「なんで、チャーリーにいう前に私に相談してくれないのよ!?。藤田のバカー!」。と藤田の足を思いっきり踏んづけて、サラは姿を消してしまいました。
チャーリーはサラを探し、藤田は流出したダーウィンの標本を追います。やっと見つけた標本を買った人物は、何とも怪しげな心霊術士で人の過去を読み取ったりするそうです。
200ポンドで買った標本を200万ポンドで買い取れなんて言い出す強突張りですが、藤田に「数々の悪行を行ってきて悪霊に取り憑かれているが、その向こうに悪霊を浄化してくれる清らかなものがある。その大切なものを失おうとしているね」と言い当てられて、身に覚えのある藤田、200万ポンドを払って、「大切なもの」の場所を教えてもらいます。このあたりの展開は、ロンドンを意識しているのか、いかにもシャーロック・ホームズに出てきそうな話ですね。
心霊術士が言った「水、濃い霧、そして光。失せものはそこで見つかるはず」という言葉を信じて、水辺を探すフジタとチャーリーですがサラは見つかりません。
ふと気づいた藤田。「水、濃い霧、そして光」と来れば、やっぱりターナーしかないでしょう。ならば場所はテイトギャラリー。そこでサラを見つけ、公衆の面前でプロポーズ。
「オレを一人にするな」。
「私の代わりなんていくらでもいるでしょ」。
ぶんぶんぶん(顔を横に振る音)。
「足手まといだし」。
ぶんぶんぶんぶん。
「きれいじゃないし」。
「忘れたのか、オレは美の殿堂メトロポリタンの元キュレーターだぞ。美しいと思ったものしかそばに置きたくないんだ」。
チャーリーのプロポーズは断り、東京に帰った二人ですが、これで少しは二人の仲が進展するんでしょうか。進展してしまうと、話が面白くなくなるような気もするんですけどね。
テイトギャラリーのターナーコレクションは、すばらしいものがあります。私は1回だけ行ったことがあるのですが、有名でない作品、特に晩年のものも展示してあって、光と霧がごちゃ混ぜになったような混沌とした絵は、ターナーが到達した晩年の心境をあらわしているようで必見です。ロンドンに行かれたときは、ぜひ1度足を運んでみてください。
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ギャラリー・フェイク「レディー・サラ」 | Permalink | コメント(31) | Trackback(0)
2005-05-10 18:39:49
ギャラリー・フェイク「地図は誘う」 [ ギャラリー・フェイク ]
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トレジャー・ハンターのラモスにふられた、古地図店の娘マリア。マリアの父は古地図に関しては目利きなのですが、商売にはまったく才能がなく、ちっとも生活が豊かになりません。「地図は、王侯貴族が税を取り立てたりするために作ったものなんだ。庶民はレプリカでも見てりゃいいんだ」と、せっかく買いに来たコレクター達を追い払ってしまいます。
「こんなやり方じゃあ、ちっとも儲からないし、もう貯金もあまりないのよ」と言うマリアに「そのなけなしの貯金をはたいて、これを買ってきたぞ!」とつぎはぎの古地図を見せる親父。「これは宝の地図じゃ〜あ、ああ、う、う〜ん」バタン。あんまり興奮したのか、泡ふいて倒れてしまいました。
「誰か、助けて〜」と、飛び出した、そこにいたのはラモス。ラモスはそのままマリアの古地図店を手伝うことになります。
お父さんが入院してしまったものだから、マリアとラモスは古地図をどんどんコレクターに売り払っていきます。おいおい、いいの?。お父さんが大切に集めていた古地図を勝手に売り払っちゃって。いくらラモスが商売上手だからって、お父さんに断りもなく。
やっぱり父より恋人なんでしょうね。それに生活のこともあるし。恋人との幸せな生活のためなら、父の大切な地図も売り払ってしまうという、女性のたくましさ全開ですね。
ラモスとの共同生活は順調そのもの。ラモスは人当たりの良さというか、口のうまさで、コレクター達には好評だし、素人の一見さんにも上手に地図を売りつけます。
この幸せな生活がずっと続いてほしいと思っているマリアですが、ラモスがお父さんが買ってきた地図を見つけるところから、運命が動いていきます。ラモスも「これは宝の地図だ!」と大はしゃぎし、藤田に古地図の修復を依頼します。代金5万ドル也。5万ドルといえば、約500万円。あんたはブラック・ジャックか!?。
そんな大金どこにあるのか、ラモスはOKします。藤田は古地図屋に通い詰めて修復に努め、ラモスはいよいよ大喜び。トレジャー・ハンターの血が騒ぎ出します。
地図は完成し、それは宝の地図ではなく、地球儀の一部だと分かります。天体の覆いを重ねると、立派な天球儀が完成します。宝の地図ではありませんでしたが、ラモスの心に灯った冒険への憧れは、もう消すことはできなくなっていました。
ラモスのような好奇心旺盛で、冒険心一杯の男に、一介の地図屋になって平凡な人生を送れと言うのは、土台無理というものです。そんなラモスを愛してしまったマリアは、ラモスが出て行くのを恐れて、何とか思いとどまらせようと地図を焼こうとしたりしますが、ラモスの心をつなぎ止めておくことはできません。
もし、平凡でもいいから安定した生活を望み、いつも恋人にそばにいて欲しいのなら、もっと平凡な男を選ばなくてはなりません。いろんな事に興味を持ち、いろんな事をやってみたい、いろんな世界を見てみたい、という欲求を持ち続けている男に、平凡な生活は耐えられません。
好奇心旺盛で冒険心に富んだ男は魅力的です。熱く夢を語る姿は、女性を惹きつけます。でもそんな男の頭の中は、いろんな事が一杯詰まっていて、恋人が占めている場所なんて、ほんのちょっとしかありません。
そんな男に「私だけを見て」「いつも一緒にいて」と言うのは、「私と一緒に死んで」と言うに等しいのです。そんなことを言われると、男は息苦しくなり、恋していた女性が、途端に重荷になり始めます。
ラモスのような夢を追い続ける男にとって、理想の女性というのは・・・、やはり包容力があって、少々のことに動じない女性。フラフラと世界を放浪して家をあける男を、何も言わずに待っていてくれる女です。男は夢やぶれたとき、疲れ果てて家に帰るのです。そこでボロボロになった男を優しく迎え入れてくれる女。しばしの間男は家で休息を取り、力を蓄えるとまた夢を追って家を出て行くのです。
ああ、そんな女性がどこかにいませんかね。なんだか男にばっかり都合がいいような気もしますが、そんなことを気にしちゃいけません。「そんな女性は、男が勝手に作り上げた妄想だ。現実にいるはずがない!」という女性達の声が聞こえてきそうですが、そのとおりかもしれません。でも夢見てしまうのですよ。ハハハハ。
冒険心に火がついたラモスは、黙ってマリアの元を去っていきます。涙に暮れて「行かないで」とすがるマリアですが、ラモスを止めることはできませんでした。
その後、藤田から入院しているマリアの父の元に天球儀が届きます。完成した天球儀を見たマリアの父は、ずっと話せなかったのが、感激のあまり声を上げます。
ラモスにしても、この父にしても、夢にとりつかれた男というのは、こういったものだと言うことでしょうか。結局、ラモスとマリアの父はいがみ合っていても似たもの同士。マリアがラモスに惹かれるのも、ラモスに父と同じ臭い、一生夢を追いかけている男の臭いを、感じているからではないでしょうか。
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2005-05-05 18:31:26
ギャラリー・フェイク「からくり奇譚」 [ ギャラリー・フェイク ]
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まだ5月だというのに、ギャラリー・フェイクは、もう怪談話。ちょっと早過ぎやしませんか。怪談は夏にするものと相場が決まってるんですけど。
藤田はふるさとで墓参り。青い空、入道雲、蝉の声、久しぶりの親類との再会。どれを取っても気分は夏です。お盆です。まだゴールデンウィークだというのに。
久しぶりに帰郷した故郷で、藤田は議員をしている従兄弟から、公民館で開かれる、お宝品評会の鑑定を依頼されます。人気テレビ番組を真似した鑑定会ですが、こんな田舎にそうそうお宝が眠っているはずがありません。
「かの、メトロポリタン美術館で学芸員をしていた、藤田先生です〜」なんて紹介されても、それがどんなにすごいことなのか、さっぱり分かってない田舎の人達が、いいですね。こういう人達、私好きです。「メットの学芸員?それって、村長さんより偉いの?」って感じで。
「これもコピー、これも贋作」と、なかばあきらめ顔で鑑定していたところに、出ました!、藤田の大好物のかに!。「おお、これは!」。
「見るからに旨そう!」と思ったのではないでしょうけど、ゼンマイ仕掛けで動く、かにのからくり人形を、500万円で買ってきました。
500万円!。そんなにするんですか、江戸時代の骨董品って。かにが横に歩いて、杯を持ってくるおもちゃが500万円!。新車のクラウンが買えますよ。
ほ〜ら、サラも呆れてる。かに好きもここに極まれり、か?。今週のサラ、なんだか巨乳じゃないですか?。体にぴったりしたシャツを着ているからそう見えるのか。意図的なものなかのか。アニメにあまりに巨乳のヒロインが多いので、ついそうなってしまうのか?。巨乳のサラなんて・・・・いいかも。いや、でも、う〜む。
サラには黙っていましたが、このかにの置物には言い伝えがあって、持ち主は必ず心臓を患うということです。「骨董品には、得てしてこういった言い伝えがつきものさ」と言う藤田ですが、かにを買ってきたその夜から、なんだか寝苦しい夜が続きます。
夜ごと夢に出てくる鈴の音。気になって、気になって、眠れなくて、そんな日が続いて、ああ、藤田の顔、目の下に隈ができて、頬もこけて、こりゃ、完全に取り憑かれてるって顔になってしまいました。
サラは、飼っている猫が藤田に寄りつかなくなったことから、「オバケに取り憑かれている。墓参りに行ってオバケがついてきたに違いない。エクソシストが必要だ!」と、鋭いことを言いますが、藤田は相手にしません。
こういう話って、職場なんかでよく聞くんですよ〜(怪談調)。「旅行から帰ってきたとき、行った先から霊がくっついてきた」って話。私に霊感はまったくありませんので、「ふ〜ん」と聞いているだけですが、「黙ってたけど、○○さんの部屋の隅に子供がうずくまってる」とか「肩が重くなかった?。ずっと女の人の影が見えてた」なんて、霊感が強い人が言うのを聞くと、「ゾ〜」っとしてしまいます。これが、普段冗談なんか言わない人が言ったりするから、もう怖くなっちゃって、顔面蒼白。でも私には見えないから、ホントかどうかも分かんないんですよね。
「あの鈴の音の正体を暴いてやる」と意気込む藤田ですが、寝ずに起きていたその夜、藤田が見たものは・・・。「ギャアアアアアアアアアアアアア!!!!!!。で、で、で、でたあーーーーーーーー!!!!!」。
からくり人形が「返せ〜、返せ〜、拙者の心の蔵をば、返せ〜」。ひ、ひえええええ〜、返します、返しますとも。何でも返します。すぐに返します。レンタルビデオですか?。友達に借りっぱなしになっていたアニメのCDですか?。住宅ローン?。何でも返しますから、ご勘弁を〜!」
からくり人形はもの凄い形相になって、藤田は心臓を押さえて倒れてしまいました。
入院してしまった藤田。必死にサラに頼み事をします。
「か、かに・・・、食いたい」。死ぬ前に旨いかにが食いたいのか!?。おっと、違うようです。
「あの、かに、調べて、くれっちゃ」。・・・くれっちゃ!?。もう、藤田ったら、こんな時に、ラムちゃんの真似なんかして!。ウチ、もう知らないっちゃ!。こんなダーリンなんかほっといて、テンちゃん、行こう!。シュルルルルルルルルル。お〜い、ラム〜、待ってくれ〜。
「調べてくれっちゃ」と言われたら、調べないわけにはいかないっちゃ。(もお、ええちゅうに)。サラは三田村を頼ります。高田美術館で調べてもらうと、かにの置物のゼンマイだけが違う部品になっていることが分かりました。
かにの置物の持ち主に会うため、サラと三田村は藤田の故郷を訪ねます。そこで、持ち主の蔵からは、もう一つのからくり人形、(三番叟と言うんだそうです)が見つかります。
かにのゼンマイに使ってあったのは、この三番叟のゼンマイ。それで三番叟が「心臓を返せ」と化けて出たのでは?ということでした。
「かにを調べてくれっちゃ」と言ったことを、さっぱり覚えてない藤田。「〜っちゃ」と言うのは、藤田をかわいがっていた祖母の口癖で、「きっと藤田を守ってくれたんだよ」と言うサラですが、「そんなことは信じない」とあくまで頑なな藤田です。
「オレのおかげで蔵から出してもらえたんだから、オレに感謝すべきだ」なんてブツブツ言ってますが、隣の住人から北海道土産のかに缶が。・・・これって、もしかして・・・・お礼・・・・?。まさかね。
オチが効いていた今回のお話でした。
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2005-04-22 22:26:23
ギャラリー・フェイク「二重奏」 [ ギャラリー・フェイク ]
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レンブラントと並ぶオランダの巨匠、ヨハネス・フェルメールの「合奏」という絵が題材になっています。
アニメのとおりフェルメールの「合奏」は1990年にボストンのイザベラ・スチュワート・ガードナー美術館から、レンブラントの「ガラリヤの海の嵐」、ドガ、マネの作品などと一緒に盗まれており、被害総額は当時の価値で2億ドルとも3億ドルともいわれています。史上最大の美術品盗難事件となってしまい、これらの絵画は今も発見されていません。
この「合奏」がブラックマーケットで取引されるという情報をつかんだ藤田は、「合奏」への思い入れの強い三田村とともにロンドンに赴きます。
同じ情報を掴んでいたスコットランドヤード(ロンドン警視庁)のロジャー・ワーナーは、おとり捜査のため、変装し、闇ブローカーのダレムに会う準備をしています。
スコットランド・ヤードは、実際におとり捜査で、盗難にあったラスボロー・ハウスの『手紙を書く女と召使』を取り戻しており、スコットランド・ヤードが乗り出してくる話も、あながち作り物ではないようです。もちろん、ワーナーのような自意識過剰で偏執狂的な捜査官が活躍しているかどうかは、定かではありませんが。この人、変装して活躍する自分に酔っているようです。顔も思いっきり濃いめだし、ちょっとアクが強くて、本当にいたら辟易しそうな人ですね。
ブローカーのダレムの屋敷で、藤田はワーナーと同席します。ダレムは、高い値を提示した方に「合奏」を譲るといいだします。藤田の裏の顔を知っていたワーナーは動揺します。藤田はワーナーと協定を結んで、落札額を低く抑えようとします。スコットランド・ヤードから落札費用を7000ドルと指定されているワーナーは渋々承知します。
談合はうまくいったかに見えましたが、ワーナーは捜査官であることが露見し、銃殺されそうになりますが、とっさに藤田がワーナーを銃で撃ち殺してしまいます。
あとで藤田の銃はライターで、ワーナーはとっさに撃たれたふりをして崖から飛び降りたのだと分かります。同行した三田村館長は、藤田は殺人もするのかと恐れますが、芝居と分かって胸をなで下ろしていました。
アニメとはいえ、この芝居で騙されるブローカーのダレムは、お間抜けさんです。ライターの銃を撃ったときの銃声は、どこから聞こえたのでしょうね。もしかして藤田が口で「バーン!」って言ってたりして。それじゃあギャグだよ。
ギャラリーフェイクは、美術品などのうんちくはなかなかおもしろいのですが、アクションが入ると、とたんに嘘くさくなってしまいますね。お話にメリハリをつけたいのかもしれませんが、あまり効果を上げていないようです。
アニメの中に「盗難の際に木枠からカンバスをナイフで切り出し、丸めて持ち歩いたため、周辺部の絵具が剥離してしまい、作品は深刻なダメージを蒙った」という下りがありましたが、これも実際にあったことで、1971年、アムステルダム国立美術館所蔵の「恋文」が、ブリュッセルで行われた展覧会への貸し出し中に盗難されたときのことだそうです。
またフェルメールの贋作が出回っている話ですが、ハン・ファン・メーヘレンによる一連の贋作事件は有名だそうです。
第二次大戦中、国の宝であるフェルメールの絵画をナチスに売り飛ばしたとして逮捕されたメーヘレンですが、彼はその絵画を自分で描いた贋作であると告白し、スキャンダルになります。
メーヘレンは、その中にはオランダ絵画として過去最高の購入額だった「エマオのキリスト」も含まれており、購入した美術館は、これが贋作であるというメーヘレンの告白を受け入れず、裁判でメーヘレンは衆人環視の中、贋作を作って見せたと言うことです。
アニメのストーリーとしては、ちょっと無理があったような気がする今回のお話ですが、フェルメールに関する情報は感心するものが多くて、楽しめました。
三田村館長の髪をアップにして、地味なスーツを着て、眼鏡をかけた姿が、とってもGoodです!。かえってこっちの方がいいんじゃないですか・・・と思うのは私だけ?。
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2005-04-14 18:49:01
ギャラリー・フェイク「パサージュを抜けて」 [ ギャラリー・フェイク ]
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毎年バレンタインデーに、パリに出かける藤田。一人画廊で留守番のサラは、出入りの業者から「藤田さん、もしかしてパリにいい人でもいるんじゃない?」なんて言われて、すごい形相で怒っています。
この二人の関係って、何なんでしょうね。明らかにサラは藤田のことが好きなようですが、ちゃんと付き合っているようでもないし。端から見ると完全に恋人同士のようですが、本人同士は「そんな付き合いじゃない」って言うし。藤田はサラのことをどう思ってるんですかね。まんざらでもないようなんですけど、サラを恋人と決めるのが嫌なのかも。重荷なのかも。
曖昧なままの関係で、恋人同士のような、でも縛られない関係って、男にとって都合のいい関係かもしれません。責任を果たす必要がなくて気楽だし、恋人同士の甘い感覚を味わうこともできるし。なにより、いつも不安定な関係だから、恋人だっていう立場に胡座をかいて、惰性の関係になってしまうこともないでしょう。いつも嫌われないようにしてなくちゃなりませんからね。
本当にそんな関係を続けていると、女の方からしびれを切らせて去っていってしまいそうです。曖昧な関係をずるずる続けてくれる女性は、現実にはいそうもないですから。
ギャラリーフェイクに届けられた絵画の裏に、古い手紙がはさまれていて、その届け先を調べるために、サラはパリまでやってきます。その手紙にはバレンタインデーの記念切手が貼ってあり、きっとラブレターに違いないと決めつけ、相手に届けなくちゃとはりきってます。
パリに来る口実なのでしょうけど、恋人同士の思いを結びつけることに執着を見せるサラは、宛名に書いてあるバーを尋ねていきます。
しかしそのバーはすでになく、ホテルになっています。ホテルのオーナーに会って「買い取ったバーの関係者の居所を教えなさい!」と詰め寄ります。「その顔、何か知ってるでしょ!。正直に白状しなさい!」。おお、まるで尋問です。なぜにそこまで真剣になるの?。まるで藤田に伝わらない自分の思いを、手紙に託して伝えようとしているみたいです。
やっとたどり着いたのは、昔そのバーでバーテンをしていた男。彼の話では、宛名の女といつも会っていた男がいた。二人はまったく会話を交わさず、手紙のやりとりをするだけ。きっと二人は東側のスパイだったに違いない、というものでした。
一方、パサージュにある雑貨屋で、一つの道化師の人形に目を止めた藤田。購入しようとしますが、女店主に売り物ではないと断られてしまいます。「その人形には、20年前に予約が入ってます」とのこと。
実はこの女店主が、ラブレターの宛名の女性。ふとした偶然から人間関係がつながっていきます。
二人が受け渡していたものは、実は麻薬で、男はヤクの売人でした。女のために足を洗おうとして組織から殺されます。襲われる前にとっさに絵の中に手紙を隠したのでした。
女店主は、20年前に自分に出された手紙を渡されますが、手紙を燃やしてしまいます。過去とは決別した今、昔の手紙を読んでも仕方がない、また、読めば苦しむだけなのでしょうか。焼けた手紙の中から出てきたのは、指輪が一つ。男が女に贈るつもりだったのでしょう。
男と女の間にどんな約束があって、どんな感情が芽生えていたのかは、アニメの中では語られないので、勝手に想像するしかないのですが、落ち着きのあるのある絵といい、悲しげな音楽といい、いい雰囲気を出しています。昔の映画を見るような、何とも言えない味わいがあります。
「バレンタインデーのチョコレートなんてくだらん。まったくくだらん!」とあくまでもへそ曲がりな藤田に、煎餅にLOVEと書いたものを渡すサラ。照れて親父ギャグで返す藤田ですが、サラはうれしそうですね。
どこまでも優しくない藤田を、見捨てることなくつきまとってくれるサラはいいですね。理想の女性像です。サラの姿を見たいばっかりに、毎週欠かさず見ている私です。どこかにいませんかね、サラみたいな女性。サラみたいにお金持ちなら、もう言うことなしです。
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2005-04-03 20:20:17
ギャラリー・フェイク「生きているオフィーリア」 [ ギャラリー・フェイク ]
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サラが乗ったガルーダ航空703便が、インド洋上空で空中爆発し、乗客乗員全員の生存が、絶望視されているというニュースが入ります。
サラの帰りを待っていた藤田は、茫然自失。「もうダメだ、サラは死んじまった」と「いや、生きてるに違いない」の間をぐらぐら揺れ動いてます。
サラが飼っていた猫の餌やりに苦労したり、留守番電話にかじりついて連絡を待ってみたり、不安を紛らわそうと酒をかっくらってみたり。心配した高田館長が、重箱に山盛りご飯を作ってきても、つっけんどんな対応をしたりと、どうも素直じゃない藤田です。
まあ、そういう人間なんでしょうね、藤田って。プライドが高くて、自分の心の弱さを見せられなくて、他人の優しさが嬉しいのに、わざとつっけんどんな態度を見せたり、表情を読み取られまいとクールに振る舞ったり。
サラは、そんな藤田の事を分かってやって、人当たりが悪いところを許してあげられる存在なのでしょう。
藤田は、毎年サラが主催していたチャリティー・パーティーで、ある絵を寄贈します。ジョン・エヴァレット・ミレイの「オフィーリア」。シェイクスピアのハムレットに出てくる、ハムレットの恋人で、狂い死にしてしまう女性の絵です。
藤田は、不謹慎だと罵る高田館長に、「オフィーリアは、死の淵にあっても、まだ死んではいないんだ。喜びの歌をまだ歌っている」とその真意を口にします。
私は、ミレイのオフィーリアと今回のサラの失踪を絡めるのは、ちょっと無理があったように思いました。もっと他の絵はなかったの?って感じです。
ミレイのオフィーリアは、近代美術品を集めたロンドンのテイトギャラリーに展示してあり、もうかれこれ15年くらい前に、ロンドンに行ったときに現物を見ました。ミレイの他の絵は、日本ではほとんど紹介もされておらず、このオフィーリアだけが抜群の知名度を誇っているのですが、それも宜なるかな、やはりこの絵だけが抜きんでた魅力を放っています。私も大好きな絵の一つです。
ドラマチックな構図といい、深い緑の川の中を流れていくオフィーリアの回りには、青や赤の花が浮いていて、狂い死にしたという悲劇的な状況にもかかわらず、幻想的な雰囲気が漂っています。
アニメでは、権利の関係で現物を映すことはできなかったのでしょうけど、そこは何とかして欲しかったです。この絵の魅力を伝えるのは、やはりアニメでは無理。現物しかありません。
お約束どおり、サラは元気に戻ってきました。絨毯のお土産を買うのを忘れていたので、飛行機を降りて、パキスタンまで行っていたそうです。
買ってきた絨毯は、かなり粗悪なまがい物で、多分ハンガリー製。「でも、もらっといてやるよ。オレの安アパートにはお似合いだ」。血も涙もない藤田の復活です。
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2005-03-29 20:39:48
ギャラリー・フェイク「戦場に消ゆ」 [ ギャラリー・フェイク ]
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ベトナム戦争中、忽然とその消息を絶った伝説の戦場カメラマン・川口京助。ベトナムで彼のネームが刻まれたカメラを、骨董屋のホーから買った藤田は、彼が生きているという噂を聞いて、ベトナム奥地の村を尋ねます。
その村で出会った川口は、現地の女性と結婚し、ベトナム人としての生活を送っていました。藤田は、川口の未公開写真を発表すれば、大した儲けになると踏んで、彼を説得しようとしますが、「カメラマン川口京介は死んだんだ」と語る彼は、「戦争が終わってから、もう写真は撮っていない。未公開写真なんて物はない」と藤田の誘いを断ります。
ベトナム戦争は、初めてマスコミに公開された戦争でした。「一山あてるなら、ベトナムに行け」という言葉があったくらい、戦場カメラマンがベトナムに押し寄せたのです。そうした中の一人だった川口は、実弾が飛び交う戦場で、危険も顧みずシャッターをとり続け、ピューリッツァー賞を取るほどの成果を上げました。
金と名誉を追い求めて行ったベトナムで見たもの。それは戦争の現実。隣り合わせの死。壊れていく兵士達。このあたりの描写は、よく描けていると思いましたが、実写のベトナム戦争ものの映画「ディアー・ハンター」とか「プラトーン」とか「地獄の黙示録」なんかを見てしまっている目からは、ちょっと物足りないかなという気もしました。こういった歴史的なシーンは、アニメでは不利かも。
極限状態のストレスから錯乱した兵士が、村の結婚式で銃を乱射する事件が起きます。参列者に次々と弾丸を浴びせる兵士は、新婚の二人を崖に追いつめて落とした後、味方の兵士によって射殺されます。そのあと、川口は地雷を踏んで、足を吹き飛ばされたのでした。
幾晩か死線をさまよった後、気がつくと現地の村で介抱されていました。その時付き添ってくれた女性と結婚し、以後写真は撮っていないと言うことです。
かたくなに協力を拒む川口に、藤田は夜こっそり後をつけ、写真の隠し場所を突き止めます。骨董屋に売られたカメラは、きちんと整備がされていて、カメラマンの愛情を感じることができる。写真を忘れたなんて事があるはずがないと、藤田が睨んだとおりでした。
「フッフッフッフッフ、見つけましたよ、川口さん。この写真を発表すれば、大スクープになる」と凄む藤田。なんだか今回の藤田、悪役入っちゃってますね。金のためなら何でもするじぇ〜。オレを誰だと思ってんだ。泣く子も黙る、ギャラリー・フェイクの藤田だじぇ〜。今回のおいらは、悪役なんだじぇ〜。
怖い顔で迫る藤田に、サラが写真をひったくって走り去ります。「戦争で金儲けをたくらむ藤田はキライ!」。サラのあまりの剣幕に、藤田オロオロ。「ごめん、ごめんよ、もうしないから。泣かないでおくれ」。橋の上で抱き合っちゃったりして、いい雰囲気じゃないですか。さすがの強欲藤田も、女の涙には勝てません。サラをなでなでしながら、改心です。
二人の仲むつまじいところを見て、あの結婚式の時の新郎新婦を思い出した川口さん、夢中でシャッターを切ります。カメラマンの血は、まだ生きているようです。川口の写真は公開されませんでしたけど、ベトナムの人達の普通の暮らしを撮った写真は、穏やかでホッとするものでした。
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2005-03-16 18:34:57
ギャラリー・フェイク「幸福の王子」 [ ギャラリー・フェイク ]
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フェイツィおばさん、2度目の登場。今回はやばいヤマだったようで。腕に怪我をした上、警察に追われています。苦し紛れに民家に押し入って、寝ている男にナイフを突きつけ、警察の追っ手をかわします。サイテー!。もう年なんだから、無理しないように。
この時出会った青年ヒロト。フェイツィにナイフを突きつけられても、ボ〜〜〜っとしちゃって、まるで反応なし。大丈夫か、こいつ。どー見ても、まともな奴には見えませんが、フェイツィは気に入ったようです。イケメンだからね。
ヒロトの家付近に張り込み、素性を探ってみると、ヒロトは、定職にも就かず、女性の似顔絵を描いて気に入られると、ヒモになってブラブラして暮らしている男でした。
ヒロトはオスカー・ワイルドの童話「幸福の王子」をモチーフにした絵を描いていて、これを気に入ったフェイツィは、ヒロトを家に連れてきて、絵を完成させて宝石店を飾ることにします。
本当に絵に価値を認めたのか、イケメンのヒロトが気に入ったから絵も気に入ったのか?、藤田のヒロトの絵に対する評価を聞きたいものですが、藤田ははっきり言いません。フェィツィが怖いのか!?。関わり合いたくないのか?。
藤田は、フェイツィから呼ばれるとホイホイ出かけて行っては、フェィツィのバカな話を聞かされて、腹を立てて帰って行くのですが、もう金輪際顔を出さないかといえば、そんなことはありません。呼ばれるとまた出て行くのです。悪態つきながらも、結構仲が良かったりして。サラがヤキモチを焼くのも無理ありませんぜ、藤田の旦那。ヤキモチを焼いて、藤田に猫をけしかけて懲らしめるサラも、可愛いですね。私、好きです。
「幸福の王子」って、オスカー・ワイルドだったんですね。子供の頃読んだ覚えがあります。たしか、街の中心に立っている黄金の王子の像は、体は金で覆われ、目や柄には宝石がちりばめられています。王子は街の貧しい人達に自分がまとっている財宝を届けて欲しいと、ツバメに頼みます。ツバメは王子の言うとおり、貧しい人達に宝石を運びますが、南の国へ渡っていく時機を逸してしまい、王子の腕の中で死んでいくのです。
街の真ん中に黄金の像が建っていたら、今ならみんな剥ぎ取られて、宝石なんか残ってないかも。などという揚げ足取りは置いておいて、フェイツィは自分が幸福の王子になったつもりで、ヒロトに貢いでやっているんですかね。「街の人達に宝石を配る幸福の王子の絵は、我が宝石店を飾るのにふさわしいわ〜」なんて浮かれて藤田に自慢しています。
そんな時、体調を崩してしまったフェイツィを、ヒロトは優しく慰めますが、一夜を過ごしたあと、フェイツィが盗んできた宝石をネコババして行方をくらまします。「あんなに良くしてやったのに、あの泥棒猫!」。と激怒するフェイツィですが、泥棒はアンタでしょ、フェイツィおばさん。
藤田の解説によれば、げんの悪い宝石をヒロトが持っていってくれたことで、フェイツィが陥っていた暗示が解けて体調が良くなったんだとか。このあたりの解説はよく分かりませんでした。
ヒロトは、フェィツィから盗んできた宝石は海に捨てちゃうし、お金目当てでフェィツィから宝石を盗んだんじゃないってこと?。まあ、自分で宝石を換金することはできないでしょうけど。この人、宝石を売ってお金を手に入れたいとか、いい暮らしがしたいとかいう、欲ややる気がまったく感じられません。その時女の人に養ってもらえればそれでいいって感じ。そんな無欲なところから、ヒロトが幸福の王子に思えてくるような、そんな演出でした。
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2005-03-09 18:40:48
ギャラリー・フェイク「黄金郷の誘い」 [ ギャラリー・フェイク ]
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藤田の古い友人で、トレジャーハンターのラモスが、同じとレジャーハンターで、ラモスの師匠にあたるペドロが死ぬ間際に言い残した、「エルドラド(黄金郷)はアマゾンにある」という言葉の真相を探りに行くため、藤田に費用の無心をしに来たところから始まります。
藤田は、エルドラド伝説なんて眉唾だ、だいたいお前の一生のお願いは、何回あるんだ?、と乗ってきませんでしたが、ペドロが残した翡翠の恐竜を見て、その気になります。
サラが誤って恐竜を壊してしまったところ、中から翡翠の恐竜が出てきたので、藤田にしてみれば、アマゾンまで行く価値アリと見たのでしょう。
エルドラドを目指すアマゾン探検隊は、藤田だけの出資ではまかないきれなかったようで、アマゾン研究家の助教授とテレビ局のスタッフ同伴で、「アマゾン秘境を探る!決死の探検隊」みたいな番組作成と同時進行です。
今回はかなり荒唐無稽な話しで、マヤ文明の水上都市がアマゾンの地下にあって、その神殿で死んだペドロの心臓が生きていたり、サラが催眠術をかけられて生け贄にさせられそうになるところを、決死の脱出を図ったりと、インディー・ジョーンズ張りのアクションが見られます。
そこはまあ、ギャラリー・フェイクなので、インディージョーンズみたいにカッコ良くは行きませんし、30分の枠の中でのことなので、あまり多くのものは詰め込めません。
もともと、美術品や芸術家についてのうんちくが聞けるアニメというのが、ギャラリー・フェイクの特色なので、あまりに荒唐無稽なマヤ文明の地底都市などが出てくると、他の話とのギャップが大きすぎて、ちょっと鼻白んでしまいます。
特に、ラモスがペドロから授かった翡翠の恐竜を、地底都市の神殿にある台座にはめ込んだら、神殿が崩壊して滅びが始まるっているのは、ちょっとやりすぎじゃないですか。藤田が、マヤ文明に伝わるエルドラドを崩壊させちゃったの?。そりゃあんまり、お話が出来すぎでしょう。あまり大風呂敷を広げすぎて、かえってリアリティがなくなってしまった回でした。
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2005-03-03 18:45:33
ギャラリー・フェイク「父の値段」 [ ギャラリー・フェイク ]
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モノレールに乗る藤田のことを、見つめる女の子友美。渋くて、英語はペラペラで、きっと外資系のビジネスマンよ。ス・テ・キ。藤田に想いを寄せる友美とその友達2人。私は大学生かOLかと思っていたのですが、高校受験の中学3年生でした。ちょっと老けてんじゃない?。
毎朝同じモノレールで藤田のことを見つめていましたが、ある朝、藤田がサラと一緒のところを見てしまいます。もしかして恋人!?。エリートビジネスマンなら、恋人の一人や二人、いてもおかしくないよね〜。なんて友達に言われてしまいますが、その上サラが可愛かったものだから、余計にショックのようです。
英語も話せて、恋人がいて、渋くてかっこいい藤田に比べて、うちのお父さんの何とダサイことよ。藤田サンに比べたら、うちのお父さんなんて、月とスッポン、提灯に釣り鐘、比べるのも失礼って感じで、へそが茶を沸かしちゃうわよ(意味不明)。
このお父さん、アンティーク腕時計には目がなくて、いろんなめずらしい腕時計をコレクションしています。ネットでギャラリー・フェイクで腕時計展をしているのを見て、さっそく現れます。
まるでストーカーのように、いやストーカーそのものですが、藤田のあとをつけまわしていた友美は、ギャラリー・フェイクでお父さんを発見してびっくり。しかも、お父さんは憧れの藤田と、親しく話しをしているじゃありませんか。
二人の姿を物陰からうかがう様子は、ハッキリ言って不審者そのもの。「御用だ!」じゃなくて「何か御用ですか」と声をかけられ、お父さんが昔買った時計について、藤田から話を聞くことになります。
藤田からお父さんのセンスの良さと、実直な人柄を褒められて、少しは見直した?。いえいえ、きょうびの女子高生はそんなに簡単にお父さんを見直したりいたしません。だってどう見たって、ださいんだもん。しょうがないよね。
友美の高校受験の日、試験時間が5分早く終わってしまいます。腕時計オタクのお父さんは、校長に文句を言いに行き、「私の時計の正確さは、誰にも負けない!」と啖呵を切ります。それを見て、友美はじ〜んと感動するのですが、ちょっとストーリーとしては安直なような気がしました。
本当に試験時間が短かったら、このお父さんだけでなく、受験生の親たちが大挙して押しかけてくるでしょうし、試験にミスがあったら、すぐにわかって対処されると思います。
再試験になるかな?。みんな同じように、5分短いなら平等だからいいかな。後半スパートをかける人は不利かも。5分短くても満点取った人は、再試験になって風邪でも引いたら、目も当てられませんね。などといろいろ考えてしまうのですが、ハハ、どうでもいい事ですね。
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2005-02-24 20:03:46
ギャラリー・フェイク「レンブラント委員会の挑戦」 [ ギャラリー・フェイク ]
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オランダが産んだの超有名画家レンブラント。光と影の画家と言われたレンブラントは、世界中で愛好家が多く、その静謐でドラマチックな画風は、万人の心をとらえて離しません。
私も大好きです、レンブラント。何年か前に、レンブラント展が来た時、観に行きました。すんばらしいです。闇の中に光を受けて立つ人物像は、深い精神性をたたえて、思わず引き込まれてしまいそうな気さえしてきます。
レンブラントの絵は、レンブラント一人がこつこつと描いたものではなく、殺到する注文に対応するため、レンブラント工房と呼ばれる集団で描いていたものです。もちろんレンブラント自身が描いた絵も残っていて、工房で描かれたものをしのぐ素晴らしいものなのですが、レンブラントが指導をし、自身の芸術的手法を徹底的に弟子にたたき込んだ結果、レンブラントが描いた絵と、判別ができないほどの成果を上げた作品もできたほどです。
そのため、後世の鑑定家泣かせなのも、レンブラントの特徴です。工房作の絵に、レンブラント自身がサインを入れることもありますし、同じ工房で作られたものを、本人が描いたか弟子が描いたかを判別するのは、容易なことではありません。
アニメのお話では、レンブラント委員会なるものが登場し、世界中に散らばるレンブラント作と称される絵に対して、真贋を鑑定しています。目の玉が飛び出るほど高価なレンブラントの絵に対して、「弟子の作です」と言われると、所有者はたまったものではありません。
その絵がレンブラント自身の作でも弟子の作でも、絵のすばらしさに変わりがないものの、取引価格は大きく違ってきます。絵の値段というのは、芸術的価値だけではなく、「誰が描いたか」が、大きくものを言うという実態が皮肉られていて、面白いですね。
絵の価値などというものは、専門家でもない限り、素人には分かりません。分からないからこそ、真作だ、贋作だと大騒ぎするのです。真作でも贋作でも、自分に分からないものなら、目の前に置いてある絵を楽しめば、それでいいじゃないかと言う藤田の声が聞こえるようです。
藤田が懇意にしている美術館のレンブラントは、対になっている絵の存在と、その絵に付いている指紋と、オランダ市立美術館にあるレンブラントが使っていたへらから採取した指紋が一致したという、ウソかホントか、そんな事ってありえね〜って言いたくなるような理由で、真作とされました。
冒頭に出てきた美術館では、レンブラント委員会会長の「残念ながら、弟子の作です」の一言で、「ひえ〜!なんちゅうこと言ってくれるンや!。ワシの面目丸つぶれや!」と腰を抜かしてしまいました。ご愁傷様です。
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2005-02-16 18:22:35
ギャラリー・フェイク「翡翠の店」 [ ギャラリー・フェイク ]
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藤田とサラが訪れたのは、フェィツィが新しく東京に出店した、ジュエリー・ショップ。招待状を持たない客は入れない高級店です。その店の女性オーナー翡翠(フェィツィ)は、藤田とは旧知の仲で、その実態は超一流の泥棒。まるでキャッツ・アイ!。キャッツ・アイと呼ぶには、ちょっと年増かも。年とったキャッツ・アイか。あんまり見たくないな。
宝石の運搬車にひらりと乗り移り、世界最大のブルーダイヤ、ホープ・ブリュー・ダイヤモンドを、まんまと偽物にすり替えてしまいました。
このダイヤは、高田美術館で行われる展示会の目玉品。フェィツィは藤田に「三田村館長を救いたければ、ギャラリー・フェイクの顧客名簿を渡せ」と迫ります。名簿をネタに顧客をゆすって、一儲けしようという腹でしょう。
フェィツィの趣味はアンティクーク・クロックの収集。世界中から集めたアンティーク・クロックに囲まれて、お風呂で○○○○することです。なんちゅう趣味だ。
泡に包まれて、風呂の壁をアンティーク・クロックで埋め尽くして、「あ、ああ、あああ、ああああ、あーーーーーー」。おかしい、おかしいよ、フェィツィ。いっちゃってるよ。誰か止めてあげて。
止める人がいました。手下の瑪瑙というおじさん。フェィツィが何より大切にしている至福の時間に、「あの〜、ご主人様〜」と声をかけます。「この時間は、絶対声をかけるなって、言ってあるだろーがー!」。ビラビラの鞭を持って、ハイヒールで顔を踏まれて、ああ可哀想な手下の瑪瑙。うん?でも、なんとなく恍惚とした表情をしているような気も・・・。
窮地に立たされた藤田。なんとかフェィツィがほしがるアンティーク・クロックを手に入れて、ブルーダイヤを手に入れないことには、顧客名簿を取られてしまいます。
サラはサラで、アンティーク・クロックを探しますが、高価な貴重品であるアンティーク・クロックが、そう簡単に手にはいるはずがありません。なぜかそこに現れた瑪瑙のおじさん。三田村館長から盗んだアンティーク・クロックを持ってきて、サラに手渡します。
「それで、ブルーダイヤと交換なさい」。なぜ?なぜフェィツィの手下が、藤田の手助けをするのか?。瑪瑙は一言「ご主人様が満足しないように・・・」。ご主人様が満足してしまうと、自分を叱ってくれなくなるから・・・でしょうね。ハハハ・・・ヘンな趣味。瑪瑙おじさんのM趣味のおかげで、アンティーク・クロックが転がり込んできて、サラは藤田の窮地を救うことができました。
最後にもう一回、お風呂でアンティーク・クロックに囲まれて恍惚の表情のフェィツィおばさん。「あ、ああ、あああ、ああああ・・・・・」「あの〜。ご主人様〜」「きさまー、何回言ったら分かるんじゃ、ボゲェ!」「ああ、もっといじめて・・(瑪瑙)」
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2005-02-09 17:56:03
ギャラリー・フェイク「消えた黄金仏」 [ ギャラリー・フェイク ]
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国宝Gメンの知念登場。この人は文化庁の人間、いわゆる国家公務員なのですが、ありとあらゆる文化財の情報に精通しており、ちょっとでも文化的価値があれば、首を突っ込んできて、「これは国宝の価値がある。国宝に指定されたら勝手に売買してはいかんぞ」と脅して、国の物にしてしまうというタチの悪い人物です。
藤田に言わせると、この人は素晴らしい文化財を愛でるのが何より好きな人で、そのために国の力、役人としての立場を最大限に利用している、唾棄すべき人だそうです。
藤田は、知念から振られた不動明王の情報に乗って、山奥の寺にやってきます。ここには以前黄金の仏像があったという言い伝えがあり、古文書にもその記載があります。
本殿の木彫りの不動明王の修復を買って出たところ、本尊の中から言い伝えの黄金物が出てきます。この黄金仏は、ご神木に安置してあった黄金仏をを取り込むように成長した木を、一刀彫でそのまま不動明王にしてしまったというのが真相でした。
知念にはニセの黄金仏を見せて、「金にスズや銀を混ぜたおかげで、腐食してボロボロになってしまったぜ」とあきらめさせ、本物の黄金仏はお寺に手渡すというのが、今回のストーリーでした。
寺の土地を買い取って、リゾート計画を進めようとする住職の息子が、崖から落ちたところを住職に助けられ、あっさり改心してしまうところは、ちょっとできすぎというか、安直なストーリーですが、不動明王の中に黄金仏があり、それがただ中に安置されているのではなく、もともとご神木であったものを、一刀彫で不動明王に彫ったものだったというところが、見所でしょう。
本当にそんなことがあるのか?という気もしますが、素直に騙されて、「へ〜、そうなんだ。ふ〜ん」と納得してしまえば心安らかに番組に酔えるというものです。
藤田って、「悪人のようで、実は善人」というキャラクターが、ちょっとブラック・ジャックに似ているかな。「悪人のようでやっぱり悪人」じゃあ救いようがないですね。それは極悪人。悪いことしそうな奴が、見かけどおりに悪いことをするなら、意外性もなにもあったモンじゃないです。
悪そうに見えて、実は善人っていうところがツボ。「この人、意外といい人なんだ。ちょっと見直しちゃった」というのがいいのです。
珍念じゃなかった知念さんは、チビで、メガネで、出っ歯という外国人が見た日本人の典型のような顔です。ここまで類型的な顔って、ちょっとひどいんじゃない?。そいでもって、性格悪いし。しかも国家公務員。でも、すばらしい美術品や国宝の数々に囲まれて「しあわせ〜」って表情をしている時は、ちょっとかわいいかも。
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2005-02-02 20:41:40
ギャラリー・フェイク「美神法廷」 [ ギャラリー・フェイク ]
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藤田のアパートが出てきます。そこは学生の安アパートのようで、「男やもめに蛆がわく」という言葉どおりで、汚い散らかった部屋です。サラったらかいがいしく藤田の部屋を掃除したりして、なんか押しかけ女房のようです。
贋作のデューラーを5億円で売りつけた件で、拘留されている藤田に1億円の保釈金をトランクに入れて持ってくるくらいだから、サラはお金持ちなんですね、それとも藤田の金?。現金1億円を持ち歩いたりしちゃ、危なくってしょうがないですね。
藤田が売りつけた絵は、ドイツ、ルネサンス期の巨匠、アルブレヒト・デューラーの「アダムとエヴァ」。と言ってもエヴァンゲリオンじゃありませんよ。
デューラーとの絵は、彼が生きた14世紀という時代を反映して、教会やキリスト教に関係のあるものが大半を占めています。油彩画の他にも100点の銅版画と300点の木版画を制作。版画を生業(生活の手段)にした最初の画家といわれています。
特に有名な版画は、「メランコリア」という題名がついているもので、なにやら悩みを抱えている天使の後ろに、魔法陣が描かれているものでしょう。私はこの絵を小学○年生の口絵で始めてみました。そのときは魔法陣の説明しか載っていなかったのですが、その版画がデューラーという有名な昔の画家のものだと、だいぶ後になって知りました。
藤田が売った「アダムとエヴァ」が真作か贋作かの鑑定が、三田村館長に依頼されます。三田村館長は絵の分析の結果、デューラーのヒエログラフ(工房のサインのようなもの)が後からつけられたものであると指摘しますが、それだけで贋作と判断できない。この絵には「作者しか描き得ない気品がある」として真作であるとの鑑定をします。
藤田はヒエログラフが偽物であると気付いていたのでしょう。三田村館長にある日本画のついた寒中見舞いを送りつけます。それは絵についている判子(正式に何というものなのか知りません)が偽物であるが、絵自体は立派な国宝級の名画であるということを三田村館長に思い出させたかったのです。
藤田は嫌いだけど、美術に対する真摯な姿勢に誇りを持っている三田村館長。不本意ながらも藤田を助ける結果になってしまいました。
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ギャラリー・フェイク「美神法廷」 | Permalink | コメント(0) | Trackback(0)
2005-01-18 13:30:53
ギャラリー・フェイク#2「傷ついたひまわり」 [ ギャラリー・フェイク ]
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ゴッホにとってひまわりは特別な意味を持つもので、同じ構図の絵が7点あります。一点は第2次大戦中に日本で消失したという話は本当です。その内1点は安田海上火災が53億円!で落札し、現在日本にあります。
大戦中に消失したとされたとされていたひまわりを、高田美術館の館長に就任した三田村館長が、就任祝いに美術館に寄贈します。絵には焼失のあとか焦げ跡までついています。
実はそのひまわりは贋作で、アラブの王族がコレクションしていたが、国の内乱で持ち出された物でした。その王族の娘がサラで、この贋作のひまわりに愛着があったので買い戻したいと藤田に依頼してきたのでした。
絵についた焼け跡と、サラの腕についたやけどのあとが、ぴったり一致します。
三田村は、藤田を賀茂水仙のところへ連れて行き、信楽焼の茶器の陶片を渡し、「柴庵」を復元できれば、幻のひまわりの売買を考えてもいいともちかけます。
藤田に不可能はないのか!?。徹夜の作業で陶片から復元していまいました。あのバラバラのかけらから、こんなすごい茶器ができあがるのは、ちょっと無理があるような気がしましたが、藤田なら可能!なのでしょう。
あの絵は人類の文化遺産だから譲れないという三田村に、「あれは贋作だ」と説明し、サラの事情も打ち明ける藤田。藤田は本物の幻のひまわりを贋作の幻のひまわりと交換して、本来の持ち主であるサラに返してやるのでした。
「たまたま本物のひまわりを手に入れてね・・・」なんて簡単に言ってますが、本物のひまわりを発見しただけでも、ものすごいニュースですが、それをあっさり手に入れてしまうなんて。ヨーロッパの美術館に売ったら100億円とかすごい値段が付きそうです。
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ギャラリー・フェイク#2「傷ついたひまわり」 | Permalink | コメント(0) | Trackback(0)
2005-01-11 19:09:56
ギャラリー・フェイク#1 [ ギャラリー・フェイク ]
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たしか、ビッグ・コミック関係の、大人用マンガ週刊誌に連載されていました。細野不二彦は、以前は「さすがの猿飛」とか「GuGuガンモ」など、子供向けマンガを描いて人気がありましたが、最近ではこの「ギャラリー・フェイク」や「ドクターWho」など、対象年齢を上げたものを描いています。
ニューヨーク、メトロポリタン美術館の学芸員でならした藤田は、メットを辞めさせられたあと、東京で贋物ばかりを扱う画廊「ギャラリー・フェイク」を開き、美術品の裏取引などに暗躍しています。
画廊が舞台ですから、美術品の話題や、西洋絵画にまつわる話などがふんだんに出てきます。マンガを見ながら、一流の美術品の話題にふれることができるというのが、こうしたマンガの売りではないでしょうか。もちろんヨーロッパの絵画史や美術品などの事情を知っていれば、もっとお話が楽しめます。
第1回目は、藤田がメットを追われる原因ともなった、クロード・モネの絵画「積みわら」の話です。有名なザザビーズのオークションで、この「積みわら」を1千万ドル(10億円!)で競り落とそうとする男と、藤田が競うのですが、藤田のオーナーが「1千万ドル以上ビタ1文出さん」という言葉に、3千万ドルで落札します。
あれ?1千万ドルまでじゃなかったの?と思いましたが、「金になる絵を手に入れた」とかで、資金ができたんだそうです。この当たり、なんかよく分かりませんでしたが、まあメット時代の敵をとったんだから、良しとしましょう。
藤田がメットを追われた理由も、なんだかよく分かりませんでした。マックスがなんとかを書き換えた、とか言ってましたけど、それが美術品にどういう影響を与えるのか、値段が下がってしまうのでしょうか。メットが実際より安く鑑定して、安い値段で買い取ろうとしているのか?。1回見ただけじゃ、細かいところまで理解できませんね。
アニメの藤田は、ちょっと渋過ぎじゃない?。マンガはもっと親しみやすかったような気がします。今回は、藤田の過去にまつわる話なので、意図的に暗くしてあるのかも知れません。マンガも、連載当初と後からでは、だいぶ印象が変わったみたいなので、アニメもそのうち変わるかも知れません。
三田村館長は、出てきたはいいけど、大したやくどころがなかったって感じです。
音楽がジャズっぽくていいですね。エンディングの曲なんか、ジャズのフィーリングに、ブルースのコード進行を取り入れていて、独特の癖を感じさせます。
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