2005-07-06 18:05:15

英國戀物語「スズラン」 [ 英國戀物語エマ ]

小説 エマ (1)エンターブレイン久美 沙織, 森 薫このアイテムの詳細を見る

 見終わって、「え、これ最終回だったよな?」というのが正直な感想。もう1回あるんじゃないのと思ってしまいました。なんか唐突と言うか、あっけなくと言うか、わざとこういう演出を選んだんでしょうね。いままでも押さえた演出というか、極力大げさに盛り上げようとするようなことは一切排除されていたので、最終回もその方向で行ったのでしょう。
 まあ、現実ってこういうものですよね。一生の別れが劇的かというと、そんなことありません。あんなに燃え上がった恋愛で、どうしても結ばれない二人でも、実際に別れるとなったら、なんだかあっさり、「じゃあね」って言って別れたりするものです。後で考えると、あれが最後の言葉だったなあ、人の別れなんてあっさりしたもんだな〜って思い出したりするんですけど、テレビドラマのように伴奏が盛り上げる訳じゃないし、「さて帰って寝ようかな」って感じでした。個人的な経験ですけど。

 最後のプラットホームで「エマさん、僕は・・・」と言いかけたウイリアムに「ありがとう・・・。ありがとうございました」。これじゃあ、ウイリアム、もう何も言えません。なんだかウイリアムに何も言わせなかったって感じです。何も言って欲しくなかったのか。優しいことを言われると、決意が鈍ってしまいそうだったから、敢えて何も言わずに立ち去ろうとしたのかも知れません。もちろん、何か言ったって、どうなるものじゃありませんけど。
 それとも、エマは自分のことはすっぱり忘れて欲しかったのかも。それがジョーンズ家の跡取り息子たるウイリアムのためだと考えても、不思議じゃないです。

 エマは故郷に帰って、どうするつもりなんでしょうね。何もない漁村だそうですけど、そんなところに帰るより、ロンドンでメイドの口を捜した方が生きやすい気がします。ウイリアムと同じロンドンにいるのが苦しいのか。ロンドンにいたらまた顔を合わせることになるからね。
 合わせりゃいいじゃん、顔くらい、なんて思ってしまいます。別に悪い事した訳じゃないし、ばったり街であったら「あら、お久しぶり、どうしてます?」なんて聞いたりして。
 こういう場合女性の方が、肝が据わっているような気がします。別れちゃったらすっぱり気持ちを切り替えられるのが女性。案外うじうじといつまでも思い悩むのは男の方で、無理に復縁を迫ったりするのはいつも男です。もちろん人によるでしょうけど。
 
 エマの過去を知らされて、あらためて自分が思い描いていたエマとの将来が、あやふやで非現実的なものだったことを思い知らされて、ウイリアムは立ち止まってしまいます。それが、「会うのが怖くなった」と言うことでしょうか。
 ハキムは、「お互いに好き会っているのに、これ以上何を望む?」と言いますが、それだけで済まないのが人間の世の中。恋は成就させたくなるもの。ただ恋をして、デートしていれば満足するというものではありません。
 特に19世紀ともなると、結婚はそのまま生活の糧となり、恋愛が結婚に結びつくことは滅多にありません。アルが言ってたように、親同士が勝手に決めて結婚するのが一般的だったのです。
 そんな世の中で、愛し合ってしまったウイリアムとエマに、いったいどんな道があったのかといえば、少なくとも結婚するという道は、最初からあり得なかったような気がします。
 「別れるしかなかった」と言ってしまえばその通りで、それ以上付け加えることもなくなってしまいますが、それだから当人同士にはとても辛く、どうしようもない悲しみを感じてしまいます。
 偶然、同じ花売りからスズランを買った二人。花言葉どおりに幸せは戻ってくるのでしょうか。

 それにしても、12回とはあまりに短すぎるような気がします。せめて26回して欲しかったな。なんだか出会って、別れただけでお話が終わってしまいました。誰もが原作で話が続いていることを知っているから、納得してしまいますが、アニメだけ見ると「二人の恋は実りませんでした」で終わっているような気がします。
 過剰な演出を避けて、じっくり丹念に描いていっているので、できれば時間的にもじっくり放送して欲しかったです。ぜひとも続編の作成を願いたいですね。せっかくここまで丁寧に作ってあるので、このままじゃもったいないです。

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2005-06-21 18:36:27

英國戀物語エマ「過去」 [ 英國戀物語エマ ]

エマ (5)エンターブレイン森 薫このアイテムの詳細を見る

 屋敷の前でエマを抱きしめたり、パパにビンタされたりしたものだから、屋敷中その噂で持ちきりです。噂には尾ひれがついて、「一人のメイドを巡って決闘する」とか「ジョーンズ親子が殴り合いのケンカをした」とか。果ては「今はメイドだが、実は没落貴族の子女だった」なんて話も出てきます。
 そんな噂は、ジョーンズ家だけでなく、エレノアのキャンベル家にも伝わっていて、「キャンベル家がコケにされた」「エレノアとの結婚話は立ち消え」ってな事になっています。
 キャンベル家にしてみれば「うちのエレノアよりもメイドを選ぶのか!」と怒り出すのも無理からぬ事。ではあるのですが、こういった社交界の中では、男の色事や、若者の火遊びには寛容なもので、そのうちウイリアムが「いや〜、あれは若気の至りですよ、ハハハ」なんて社交界で説明すれば、「そんなにいいメイドだったのか?」「お前もやるなあ」「こっちにもいいメイドがいるぞ」なんて話になって、表面的には何事もなかったように家と家の間で結婚話が進んでいくものです。
 問題は、ウイリアムが本気なこと。「エマと結婚できなければ、一生結婚しません」などと甘ちゃんな事を言ってます。若いときに一人の女性と結ばれなかったからといって、一生結婚しない人はあまりいません。そのうち別の人と結婚します。
 パパのいつもの説得「楡の木に葦を接ごうとするな」。「ならば僕が水辺に住めばいい」。水辺に住めるとでも思っているのかい?、ウイリアムぼっちゃま。
 
 外出禁止の命令も無視して、エマに会いに行くウイリアム。ところがエマはお留守。そこを通りかかったアルに呼び止められ、ウイリアムはアルの家にお邪魔することになりました。
 そこで聞かされたエマの生い立ち。
 エマは両親を亡くした後、おじさんの家で育てられましたが、ある日海で拾った貝を売りに行く途中、人買いにさらわれロンドンに連れてこられます。吉原に、じゃなかった娼館に売られるところを逃げ出した後、物乞いをしたり、花売りをしたりして暮らしてきたようです。
 ケリーに引き取られた話は出てこなかったので、その後ケリーと出会ったのでしょう。
 話の重さに口もきけないウイリアム。エマが、自分が今まで暮らしてきた世界とあまりに違う世界で生きてきたことを思い知らされる話でした。
 アルの家に来るまでに、花売りの少女にまごついているようですから。多分、今まで裏通りなんて、足を踏み入れたことがなかったのでしょう。公園の花売りから花を買ったことはあっても、その花売りがどんな生活をしているのか、どんな事情で花売りをしているのかなんて、考えたこともないはずです。
 花売りは花売りで、自分は自分。花売りは公園の風景の一部で、自分はそこを歩いている貴族だ。おそらくエマと知り合わなければ、花売りの人生なんて一生考えることもなかったかも知れません。
 私だってそうです。銀行に行っても、窓口の銀行員の生活なんて考えたこともないし、電車に乗っても、運転士がどんなに苦労してダイヤどおりに電車を動かしているかなんて、考えもしません。
 それは当たり前の風景で、自分とは関係のないこと。たまたま空想してみたって、それで何かが変わるわけではありません。ただ、ウイリアムはエマに関わってしまった。関わってしまった以上、公園の花売りに無頓着ではいられません。自分がいる世界の外で、世の中はなんと矛盾に満ちた残酷なところなのかということを、ウイリアムは思い知らされることになります。
 さあ、それで、どうするウイリアム。エマと一緒に水辺に住むのか。水辺がどんなところか知らずに、「僕が水辺に住めばいい」なんて言ってしまったことに、ウイリアムは気づいたのでしょうか。

 パパの話では、社交界というところも、華やかなばかりではないのですね。イギリスの権力者の集まりですから、スキあらば出し抜こう、追い落としてやろうと、権謀術策ひしめくところのようです。
 そんな中、新参者として社交界を泳いできたパパにしてみれば、「時間はかかるけど分かってくれるはず」なんて言うウイリアムは、はなはだ頼りない世間知らずのボンボンとしか映らないのでしょう。
 ボンボン・ウイリアム、どうするのでしょう?。

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2005-06-14 20:12:48

英國戀物語エマ「すれ違い」 [ 英國戀物語エマ ]

英國戀物語エマ 1 通常版ポニーキャニオンこのアイテムの詳細を見る

 いつものように、ジョーンズ家のテラスに美女を侍らせて、アヘン、じゃなかった水タバコを吸うハキム。ボ〜っとしていても、その野生は眠ってはいません。遙か遠く、ジョーンズ家の門にたたずむ女の影。ハキムの視力は推定4.0。アフリカのマサイ族にも負けません。鷹のようにエマの姿をキャッチすると、さっそくスーツに着替え、麝香の香をつけて参上します。「ウイリアムの客が来ている。部屋に通しておいてくれないか」。執事への命令もテキパキ。すっかりやる気のハキムです。(なにを?)。
 ハキムの配慮で客間に通されたエマ。居心地悪そうですね。それをのぞき見する兄弟達。ハキムが「エマ」って言ったから、「これが、あのウイリアム兄さんがぞっこんLOVEだっていう、メイドのエマさんね」と興味津々です。「美人ね」。「メイドの割にはね」。
 「玉の輿を狙ってるんだわ。一言言ってやる!」と跳ねっ返りのビビが走ります。バーンと扉を開けて、「あなたねえ、いい加減にあきらめて帰りなさいよ!」。兄弟達に口をふさがれて連れて行かれちゃいましたけど、ビビちゃん、やるもんです。
 「みんな自覚が足りないんだよ。うちはジェントリーの新参者って言われてるんだ。ウイリアム兄さんがメイドに入れ込んでるって噂が流れ出もしたら、社交界のいい笑い物だ」。まあ、この言葉は真実でしょうけど、ウイリアムには社交界なんてどうでもいいみたいです。

 エマはケリーが亡くなったことを伝えに来たのかと思っていたのですが、生まれた村に帰るのでお別れを言いに来たのでした。
 ウイリアムを待たずに帰るというエマ。「ここに来て、住む世界が違うということがよく分かりました」。もう1秒もいたくないって感じ?。息苦しいし、居心地悪いし、見張られてるみたいだし。人間は、いつも馴染んだ世界にいるときに安心するものです。馴染んだ環境、馴染んだ人達。それがどんなにひどいものでも、馴染まない場所で生きることには、大きな力がいるものなのです。
 それをウイリアムが与えてくれるかといえば、あまりに世界の隔たりが大きすぎて、男としての力量以前に、立ちはだかる壁の大きさに、最初からあきらめてしまいます。
 「私は相手がウイリアムだから引いたのだぞ」とまで言うハキム。いっそのことハキムと一緒になってインドに行けばいいのに、と思ってしまいました。そう都合よく行かないところが恋愛なんですけど。

 ケリーが亡くなったことを知ったウイリアムは、ケリーの家に行ってみますが、きれいに片づいて誰もいません。途方に暮れて帰ってみると、エマ発見。感極まったウイリアムは、いきなりの抱擁です。
 「ボク、知らなくて、さぞかし、心細かったでしょう」。ウイリアムの言葉は感動的でした。
 集まる、集まる、家中のメイド達が集まってきて、若様ご乱心の場面を食い入るように見つめています。こりゃ、社交界の笑い物は決定ですな。この場を納めるご主人様、Mr.ジョーンズのご裁可はいかに?。「バーン」とウイリアムに平手打ち一発。「恥を知れ」。
 パパの言った恥とは、「ジョーンズ家の次期当主たる者が、使用人達の前で恋人と抱き合うとはなんたることか」ということでしょうけど、ウイリアムの「恥ずかしいことは何もしていない」と言う恥とは違ったものです。
 「後で何らかの埋め合わせはします」とは、手切れ金ということでしょうね。
 走り去るエマを追うウイリアムですが、エマがあんまり速く走っていくものだから、諦めてしまいました。ここで諦めちゃあダメじゃないの。最後まで追いかけていって、今日は無断外泊するくらいの根性を見せて欲しかったです。
 次週はエマの過去が明かされます。つらいお話になりそうですね。
 
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2005-06-08 18:41:30

英國戀物語エマ「ひとり」 [ 英國戀物語エマ ]

英國戀物語エマ オリジナルサウンドトラックアルバムポニーキャニオンTVサントラこのアイテムの詳細を見る

 ケリーが亡くなって、エマは家の後始末に追われています。ケリーに身寄りがないと、残された家財道具なんかどうするんでしょうね。少女の頃、ケリーにメイドとして連れてこられて、それからずっと一緒だったケリーが亡くなって、エマは文字どおり一人になってしまいました。遺品を一つずつ整理していくエマが、時折手を止めてケリーとの想い出に浸る姿が、悲しみを誘います。
 「知らせた方がいいんじゃないのか、ジョーンズの坊ちゃんに」と言うアルです。エマをどうこうっていうんじゃなくて、ケリーはウイリアムの恩師にあたるわけで、なくなったのを知らせるのが当然のような気もします。
 以前ウイリアムが手紙で、エマのことを父に話すと言っていたので、エマは、わざわざ知らせる事をためらっているのでしょうか。次回予告ではジョーンズ家に来ているようですから、ケリーのことを知らせに来たのでしょう。
 ケリーのことはともかく、ウイリアムに知らせたところで、ウイリアムがエマをどうにかできるわけではないでしょうしね。
 もしウイリアムが、現実的に割り切って考えることができれば、屋敷の中に新しいメイドを一人入れることくらい、わけないことでしょう。でもウイリアムはエマをメイドとしてではなく、一人の女性としてみているので、そんなことはできません。結局、エマは一人で自分の生活を支えていかなければ、一人の女性としてウイリアムと対等に話をすることもできないのです。

 そんな大変なことになっているとは露知らず、ウイリアムはジョーンズ家の跡取り息子としての義務を果たすために晩餐会に出席して、エレノアのエスコートをします。
 若い二人を冷やかす連中に、パパは「そうなって欲しいと思ってるんですが」と先制パンチを食らわせます。じりじり追いつめられていくウイリアム。ジョーンズ家の責務を果たせば果たすほど、エレノアと接近せざるを得なくなってしまう、まさにアリ地獄?。
 「伝統」をいう言葉に異常に敏感になっているウイリアムは、「守るためだけの伝統なんて、ただの固執だ!」とエレノアの前で演説をぶってしまいます。無気になるウイリアムに何かを感じ取ったエレノア、飲めないお酒をぐびぐび。え〜い、ヤケ酒よ。酔っぱらってウイリアム様に介抱してもらっちゃんだからと、合コンのOLみたいなことは考えません。貴族のレディーですから。
 やはりエレノアはオレに惚れてる!、このままではオレの魅力でまた一人レディーを不幸にしてしまう!と思ったか、ウイリアム「エレノアさん、ボクには他に好きな人がいるんだ!」と告げようと思ったところ、その雰囲気を察知したのかエレノア、そうはさせじと「気分が悪いので・・・」と去っていきました。
 世間知らずのお嬢様に見えてエレノア、やるときゃやるじゃないですか。察しもいいし。ウイリアムのハートを捕まえようと必死です。

 晩餐会の豪華な食事と、エマが一人でとっている質素な夕食の、なんと違うことでしょう。貴族と料理人の間の溝には、ロンドン橋もかからないって、そんな言葉があるんですか?。
 「気を抜いて高価なお皿を割ったら、明日は荷物をまとめてもらうことになりますからね」。「ハ〜イ」。あながち冗談ではないんでしょうね、この言葉は。多分メイド一人が荷物をまとめて田舎に帰ったからって、貴族の屋敷では痛くも痒くもないでしょうから。それよりも代々家に受け継がれたお皿の方が、よっぽど大事なのかも知れません。
 ケリーを失った寂しさからか、一人暖炉の前で涙ぐむエマ。ジョーンズ家に乗り込んだエマとウイリアムは、次回のタイトルどおり「すれ違い」でしょうか。
 
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2005-05-30 18:24:00

英國戀物語エマ「時計」 [ 英國戀物語エマ ]

エマ (4)エンターブレイン森 薫このアイテムの詳細を見る

 ウイリアムからの手紙がエマに届きます。前回水晶宮の中で、エマにキスまでしちゃったウイリアムは「キスしたんだから、男として責任をとらにゃならん」と考えたのか、手紙の中で、「父に話す」と言ってきます。父に話すと言うからには、エマと正式にお付き合いして、ゆくゆくはジョーンズ家の奥さんになって欲しいということでしょう。
 ハキムの一言から、パパに話す前に、兄弟達にかぎつけられてしまうウイリアム。どうせ今からパパに話すんだし、言っちゃってもいいかと、エマのことを話します。「侯爵様?、伯爵様?」。「兄さんだったら準男爵家がいいとこなんじゃない?」。「メイドだ・・・」。一同騒然。非難囂々。ウイリアム集中砲火で四面楚歌。頼みのハキムも援軍は出さず。孤立無援。
 名家の長男の結婚相手というのは、現代庶民の我々と違って、兄弟達にとっては、自分たちの生活がかかった大問題なのでしょうね。
 私の結婚相手がメイドだろうと、OLだろうと、はたまた無職であろうと、フリーターであろうと、派遣社員であろうと、兄弟はまったく興味を示しませんけど、豪商ジョーンズ家の跡取り息子の奥さんともなれば、ゆくゆくはジョーンズ家を取り仕切る立場に立って、兄弟達の身の振り方さえ左右しかねない人物なので、そう簡単に納得はできないのです。
 もし、ウイリアムの兄弟が、長男の嫁、ジョーンズ家の奥様に刃向かいでもしたら、家にいられなくなるかも知れません。家を追い出されて仕事もできず、もしかしたらイギリスにいることさえできなくなるかも知れません。
 そんな立場に立とうかという人を選ぶのに、よりにもよってそれがメイドだなんて。常識はずれにも程があると、兄弟誰しも考えるのでしょう。
 兄弟達にこてんぱんに攻撃されたウイリアム、玉砕覚悟で本家本丸パパに打ち明けますが、あえなく撃沈。「ならん、絶対にならん」。ま、当然でしょうな。
 「婦人にはいろいろと、重要な役割がある。舞踏会、茶会の主催、場にふさわしい会話、気遣い、身につけているべき教養、クイーンズ・イングリッシュ、一介のメイドにそれができるか?」。
 このパパの話を聞くと、昔見た「レベッカ」という映画(だったと思う)を思い出します。大金持ちに見初められた女性が豪邸に奥様としてやって来たのですが、メイドに指図することができずに自分で家事をやってしまいます。それを夫から叱られ、「召使いに指図するのは、奥様の重要な仕事だ」。ああ、人に指図するのって、楽しそうに見えて大変なんだなあ。ちゃんと指図しないと、バカにされるんだもんなあと思ったものです。
 サラリーマンの娘が農家の嫁に行くくらいで、もの凄く苦労するように言われるのですから、メイドが豪商の奥様になるのは、ものののののののののすごい苦労でしょうね。
 
 そんなとき、ケリーが亡くなります。アルに「エマの力になってあげて」という言葉を残して。「あのエマが好きになったのよ。今までこんな事はなかった。これからだってないかも知れない」という言葉から、エマが今まで心を閉ざして来たことが伺えます。

 メイドにとってご主人様が亡くなるというのは、雇い主が亡くなるのと同じなのでしょう。エマは住み込みのメイドだから、いきなり住む家と仕事を両方失ってしまいます。ウイリアムも頼りにならないし、なんだか二人にとって運命はつらい方向に流れていっているようです。

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2005-05-24 18:59:57

英國戀物語エマ「水晶宮」 [ 英國戀物語エマ ]

エマ (3)エンターブレイン森 薫このアイテムの詳細を見る

 モーツァルトの「魔笛」序曲を遅くしたような優雅な曲に乗って、舞踏会の始まり。でもウイリアムは浮かない顔。ハキムに「それほど嫌なら、ボクなら断るがな」と、言われる始末です。
 エレノアから招待された舞踏会なので、一応礼儀は尽くしているウイリアムですが、ハキムに「流されているわけではない」と強気の発言。その心は、ちゃんと手紙を出してエマをデートに誘ってることから来ているのでしょう。

 エマを誘ってやって来たのは水晶宮。1851年、ロンドンで開かれた万国博覧会ように建造されたガラスと鉄の館を、ロンドン郊外シデナムに再現した物です(1936年に焼失)。
 この日のために思い切ってケリーに休暇をもらったエマ。ケリーにあっさりウイリアムとデートだと見破られ、服まで貸してもらいます。「分かっちゃうのよねえ」って、何でそんなに鋭いの?。エマのことなら何でもお見通しです。
 ウイリアムは、デートのために水晶宮のことを一夜漬けでお勉強。今も昔もデートに誘うときの男のやることといったら、「マニュアル本を見て基礎知識を仕入れておく!」。やっぱこれが基本です。
 人混みの中で、相手を見失ってしまった二人。あちこち探し回りますが、「待ち合わせによく使われます」といった言葉を覚えていた二人は、噴水の前にやってきて相手を見つけます。思わず手を取り合う二人。恋人同士には、こういったハプニングが欠かせませんよね。こういったことで改めて二人の絆を確認しあったりして。「もう会えないかと思いました」って、そりゃあんまり大袈裟でしょう。
 夢中で話し込んでいた二人は、周りに人がいなくなるのに気づきません。ヤケに静かなのに気がついたときは、とっぷり日も暮れて、しっかり戸締まりされて閉館した後でした。すべてのドアは鍵がかけられていて、出ることができません。今なら、携帯電話で連絡するとか、24時間の管理人室があるとかあるでしょうけど、当時は閉められたらそれっきり。次の日開館するまで出ることはできないようです。
 結局、次の朝まで水晶宮の中で、一夜を明かすことになった二人でした。まあ、そのおかげで、エマのことも聞けたし、なんたって、ムフフフ。キスまでしっちゃたんだもんね。良かったんじゃないの、ウイリアム坊や。人生初めての朝帰りか?。
 帰ってすぐに仕事が待っているエマと、「まだ寝かせといてくれ」と執事のスティーブンスに言って寝るウイリアム。こんなところが、置かれている立場の違いなんですね。

 ちょうどその日、エレノアがウイリアムスを遠乗りに誘いに来ていました。ねぼすけウイリアムは出ても来ず、困ったパパは、今度の晩餐会でエスコートする相手が決まっていないウイリアムの相手になってやってくださいと、勝手に申し込みしてしまいます。それとも晩餐会の相手も親が決めるものなのかな?。キャンベル家と結びつきを強めたいパパもあれこれと手を打ってきます。追いつめられるかウイリアム。外堀は埋まりつつあるぞ。

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2005-05-18 20:27:41

英國戀物語エマ「訪問」 [ 英國戀物語エマ ]

英國戀物語エマ 1 初回限定版ポニーキャニオンこのアイテムの詳細を見る

 「この国を生きるのに、一番大切なのは、何か分かるか?。スティーブンス。身の程を知ると言うことだ。ふさわしき振る舞い。それこそが秩序と品格を保つ」。
 ミスタージョーンズのありがたいお言葉。まさにそのとおりです。身の程を知った振る舞いは、秩序を保ち、平穏な暮らしをもたらしてくれます。
 しかし、人間というものは、時に秩序を壊してみたくなるもので、それが新たな挑戦や、今まで考えられなかった成果を上げたりして、人類を進歩させてきました。

 「健全、常識、節操、慎み、そんな美徳が君を幸せにしてくれるか?。自分が望めば世界は変わるさ」と、ベランダで美女を侍らせ、タバコを吸うハキムは、舞踏会にはちゃんと出席し、ご婦人方の扱いも心得てたしっかり者です。
 ふさわしき振る舞いが人を幸せにすることはないと知りながらも、しかるべき時にはふさわしき振る舞いをして、その効用を最大限に利用できるハキムは、大人です。
 豪商ジョーンズ家の跡取り息子としての責任は感じながらも、ふさわしい振る舞いをとる事に抵抗を感じているウイリアム。舞踏会はさぼって、結局はパパに干渉する口実を与えてしまいます。

 ケリーが怪我をしたことを知ったMr.ジョーンズは、渋るウイリアムを連れて見舞いに行きます。「恩師が病に伏せっている時は、見舞いくらい行くものだ」。
 仰々しくやってきたジョーンズ親子ですが、エマは好きな人のパパに初めてあうということで、ガチガチ。さらに話題がウイリアムの縁談話になったものだから、もう気が気ではありません。
 突然の話に「ボクは聞いてませんよ」と言うウイリアム。「当たり前だ。親を通さずに直接本人に言うわけないだろう」。そうなんですね。やっぱり上流階級では、親同士が決めるものなんでしょうね。もっとも、上流階級ではないアルもそう言ってますから、上も下もそうなんでしょう。
 「50年前じゃあるまいし!」と、ウイリアム、徹底抗戦の構え。エマの前でいいトコ見せたいのか!?。
 「誰か決まった人がいるのか?」
 「ハイそうです。こちらにいるエマさんです!」。
 「ふつつか者ですがよろしく」。
 そんなこと言えるわけないよね。
 これは誰かいるなと悟ったパパ、「ジョーンズ家にふさわしいレディーなんだろうな」と、先制パンチ。
 さらにたたみかけるように、「英国は一つだが、中には二つの国があるのだよ。すなわち、ジェントリーとそうでない者。この二つは、言葉は通じれど別の国だ」。
 Mr.ジョーンズ、こんな話をし始めたということは、「ウイリアムが想っている相手はジェントリーではないかも知れない、だからハッキリ出来ないのだ」と、気づいているのかも知れません。

 誰もが知っている常識。それをウイリアムのパパからハッキリ聞かされて、自分のしている恋がいかに途方もないことか思い知らされるエマです。頭で分かっていても、優しいウイリアムと会っていれば、そのことを忘れていられたのに。つらいものです、現実は。

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2005-05-01 20:04:16

英國戀物語エマ「晩餐会」 [ 英國戀物語エマ ]

エマ (2)エンターブレイン森 薫このアイテムの詳細を見る

 アニメ作品には珍しく、とても静かな雰囲気のこの作品。今回は特に静かです。
 ケリーの家での一日を描いています。エマが働く台所のシーンが出てきますが、上品にしつらえられた居間や食堂とは違って、剥き出しの壁や実用本位のテーブルなどが、いかにも使用人が使う部屋って感じが出ています。いくら仲が良くても、ケリーとエマは奥様と使用人の関係なのですね。
 今日のディナーにノックス夫妻を招待した事を忘れてしまっていたケリー。当日になって思い出します。慌ててエマに食事の用意をさせ、準備万端整ったところに、雨漏りがして壁紙がはがれているのを見つけてしまいます。
 壁紙を張ったりするのは、男の仕事。エマは急いでアルを呼びに行きます。壁紙を直してもらったアルが、裏口から出て行くところや、飲み物を振る舞うのをキッチンでしたりするところを見ると、アルとケリーの階級はちょっと違うのかもしれません。
 キッチンで聞いたケリーとアルの昔話。ケリーの夫のダグとアルは、近所に住んでいたことから、子供の頃からの知り合いでよく遊んでいたようです。ダグとケリーは、当たり前に親同士が決めた結婚。会って三回目にもう式だったそうです。アル曰く、「みんな、そうしてるぜ」。
 つまりケリーとダグの階級は、親同士も認める同じ階級だけど、ダグとアルは幼なじみだったので、階級を超えて知り合いになっていたと言うことでしょう。

 ノックス夫妻がディナーに来られなくなったため、ケリーとエマとアルの三人でディナーを囲むことになりました。ケリーが言うとおり、アル、あんた運がいい。なんたって、上の階級のディナーにご相伴できるんだから。こんなこと滅多にありません。
 ケリーとダグの結婚のいきさつなんか聞かされて、自分とウイリアムのことを考えてしまったのでしょうか。勘の鋭いケリーから「ジョーンズの坊ちゃんのこと、どう思ってるの?」なんて聞かれてしまいます。
 多分男女の仲でも、男が女に申し込むときは「YesかNoか」をハッキリ答えることが求められるのでしょう。「自分と付き合って欲しい。Yesなら付き合うし、Noなら別をあたる」ってこと。なんだか、とてもドライに感じますが、合理的でイギリス人気質を感じます。もちろんそんな人ばかりじゃなくて、現にウイリアムのように「ただ楽しそうに話している」人もいるわけです。
 ケリーに「好きなの?」と聞かれて、うなずくエマ。優しいケリーは、エマにどうしろとは言いません。ただ黙って見守っているだけです。「ジョーンズ家のような豪商の奥様になったら、大変だからやめときなさい」とか、「階級の差なんて気にせず、想いを貫きなさい」とか、具体的なアドバイスをすることはありません。
 もちろん、あまりに階級の差が大きい二人が一緒になることに、どんなに苦労が大きいかよく分かっているけど、それでも二人のことを親身になって気にかけているからこそ、黙って見守っているのです。

 その夜、ケリーは階段を踏み外して、足を捻挫してしまいます。その拍子にダグから贈られたネックレスの糸が切れて、石をばらまいてしまいました。
 亡き夫からの贈り物が壊れてしまったことに、心を痛めるケリーですが、エマが写真を見て、ネックレスを直してくれたことに感激したケリーは、エマにネックレスを託します。「ダグもその方が喜ぶと思って」。
 たった二年間でしたが、夫婦の絆の証として持っていた宝物をエマに託したのは、エマの恋愛が成就するようにとの願いを込めた贈り物だったのでしょう。

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2005-04-24 20:11:02

英國戀物語エマ「ミューディーズ」 [ 英國戀物語エマ ]

エマ (1)エンターブレイン森 薫このアイテムの詳細を見る

 象の次は自動車。「馬車がひかなくて動くなんてすごいぞ!」。ウイリアムの屋敷の中で、自動車を乗り回すハキムです。ハキムもハキムですが、自動車が乗り回せる屋敷というのもすごいですね。
 ウイリアムに「自動車は外で乗るもんだ」と言われて、それじゃあとウイリアムを無理矢理自動車に乗せて、ロンドンに繰り出しました。
 しかし自動車はガス欠。貸本屋に興味を持ったハキムと一緒にミューディーズに入ります。そこで二人が見ていたものは・・・エロ本。19世紀のものだから今とは比べものにならないほど過激、じゃないのですが、そこはそれ、いつの時代にも、そういうものはあるのです。需要があるからね。
 「こっちの女はどうだ」「うむ、いい女だ」とエロ本の品定めをしていた二人の背後には・・・エマが。気配を察知してさっと離れたハキムでしたが、ウイリアム坊ちゃんは、しっかりエマに見られてしまいました。言い訳もしどろもどろ。
 エマは恥ずかしそうに行っちゃいましたけど、ウイリアムがエロ本を見ていたからじゃなくて、自分が身分の違う恋人が出てくる恋愛小説を、借りようとしていることが恥ずかしがったのでしょう。
 な〜に、大丈夫だよウイリアム君。エマも分かっているよ、男ならだれでもそんな本が好きだって事は。ハハハハ、あるよね誰でもそんなことが。エロ本見てたら女性の知り合いに会っちゃったこと。「何見てんのよ、まあ、イヤらしい」。な〜んて、普通は言いませんが、あとで女性同士で話してるかも。「KenjiMさんったら、紀伊國屋書店のエロ本コーナーにいたのよ」「んま〜、不潔!」。トホホ・・・です。

 上流階級のテニスのお誘いに出かけたウイリアムとハキム。「有り余った時間をどう使うかが、彼女たちの最大の関心事だからなあ」と、あまり興味を示さないウイリアムですが、ハキムは「その時間が美しいレディを育てる、そして我々に喜びを与えてくれる」と、悟ったようなことを言います。
 ハキムはああ見えて、結構好奇心旺盛でいろんな事を経験し、人生の機微について悟っているようですね。ウイリアムにテニスの勝負を申し出て、名家のお嬢さんに、ウイリアムのカッコいいところを見せてやったのでしょう。
 こう華やかで美しい女性を見ると、エマの地味さが浮き彫りになりますね。階級の違いとはこういうものでしょうか。日本にだって金持ちと貧乏人の違いくらいは当たり前に存在するのですが、ここまでハッキリ違ってませんよね。日本ではなんとなく、「階級があるのはけしからん、みんな平等がいいのだ」という雰囲気がありますが、階級というものが当たり前にあった時代の考え方というのは、私達にはちょっとやそっとじゃ想像がつかないものだったのでしょうね。

 眠れずに召使いの美女軍団(喜び組?いいなあ)と、真夜中に宴を開くハキム。吸ってるのはアヘン?。ただの水タバコか。
 そこでウイリアムは、ハキムからエマにプロポーズしたけど断られたことを聞かされます。「君はわかりやすい」と言われ、エマが好きなことを見抜かれているウイリアムは、「なぜ気持ちを伝えない?。グズグズしていたら、私がもらっていくぞ」と脅されます。
 「振られたのに、何言ってるんだ」と言うウイリアムに、ハキムは「そういうことは問題じゃない」。どう問題じゃないんですかね?。メイド一人かっさらっていくくらい訳ないこと?。「オレには金もあるし、何たって王様なんだじぇ〜」ってこと?。それとも、「オレの手練手管に落ちなかった女性はいない」という自信か?。
 分かりませんが、ハキムが言うともっともらしく聞こえるから不思議です。

 この言葉に危機感を抱いたのか、ウイリアムはエマとデートしたとき、「ハキムが羨ましい。あんなに思った通りに行動できたらどんなに楽か。でも僕はハキムみたいにはなれない・・・」と言うウイリアムに、エマは「ジョーンズさんは、今のままでいいと思います」と答えてくれました。途端に元気になって、はしゃぎ回るウイリアム。ホントにわかりやすい男だね。
 ウイリアムは、きっとエマが「そのままでいい」と言ってくれることを計算しないまでも、なんとなく感じ取って、「ハキムが羨ましい」って言ったんじゃないでしょうか。そういうのって、なんとなく分かるんですよね、本人は意識してなくても。
 いいじゃないですか、お互い、惹かれあってるっていうのを、少しだけ感じることができたんだから。ルンルンのウイリアム君でした。

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英國戀物語エマ「ミューディーズ」 | Permalink | コメント(4) | Trackback(0)

2005-04-03 20:31:51

英國戀物語エマ「贈り物」 [ 英國戀物語エマ ]

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 春の新番組が続々と放送開始になってますけど、地方では放送されない番組も多くて、せっかくアニメ化されても見られないとなると、余計にがっかりしてしまいます。
 エマは、この春の新作アニメの中でも期待が大きいです。放送日も首都圏とあまり違わないようだし、放送してくれるだけでありがたいです。
 
 私、原作はまったく読んでません。本屋さんに積まれている表紙はよく見かけていたので、存在は知ってましたし、人気があるのも知っていましたが、買ってまでは読もうとしませんでした。誰か貸してくれないかな〜と思ってたので。
 表紙から推察するに、どう見てもメイドさんが主人公。場所はロンドンらしい。服装からして、時代は19世紀頃か。恋愛もののようだ、主人公は表情からして、おとなしそうだ、といったくらいの情報しかもってませんでした。

 さて第1回目を見て。おとなしい主人公に合わせてか、物語の雰囲気に合わせてか、絵の雰囲気も上品で、ていねいに作ってあります。
 物語は、元女性家庭教師宅のメイド・エマが、家庭教師を尋ねてきたウィリアムと恋に落ちるというもの。第1回目でウィリアムは、すでにエマにフォーリン・ラブの模様。何かと理由をつけてエマに会いに来、プレゼントをしようとします。
 男が理由もなく女に会いに来たり、贈り物をするのは、恋に落ちた証拠。何の目的もなく、男は贈り物なんかしません。

 一方のエマは、郵便配達人からラブレターをもらっても、付き合うでもなし、ウィリアムがメガネを買ってあげようといっても、大喜びするでもなし、あまり感情を表に出そうとしません。
 察するに、自分に自信がないか、男が怖いのか、いずれにせよ、あまり積極的な性格ではなさそうです。
 私、こういったおとなしく控えめな女性には、滅法弱いです。そんでもって美人なら、もう言うことなし。本当にいたら困ってしまいます。道を踏み外してしまいそうです。
 うちの会社には、あまりいそうにないタイプですね。うちの会社の女性は、みんな元気がいいですから、男より。メガネを買ってあげるなんていったら、「え!、ホント?、やった、絶対よ、買ってくれるって言ったからね!」と飛びついて、絶対離さないかも。

 エマって何歳なんですかね?。メイド服を着た姿は、30代半ばくらい?。髪を下ろしたところを見ると、20代後半くらいに見えます。アニメやマンガの主人公の年齢設定は、予想外に若いので、20代前半かも。10代なんて言ったら怒るぞ。

 「メイドに恋をしてはいけない時代がありました」ってキャッチフレーズですけど、19世紀末のイギリスで、メイドってどんな立場だったんでしょうね。イギリスって今でも階級社会で、コックニーとか、しゃべり方でどの階級か分かるなんて言いますから、当時はもっと厳然と階級があったんでしょう。
 一億層中流なんて言っている日本からすると、とんでもなく違った世界のような気がします。日本の常識からすると、階級は悪で、ない方がいいもの、って感じがしますけど、ずっと階級があって、それが当たり前の社会では、あって当たり前なのかも知れません。
 とすると、メイドに恋をすることなんて、当時では常識はずれのことで、「してはいけない」のではなくて、「そんな事する奴はいない」のが本当のところだったのでしょう。

 最後に、ていねいに作られているエマですが、音楽にもっと凝って欲しかったです。クラシック調の上品ないい曲が使ってありますが、私としては、もっとイギリス調の音楽を選んだ方が、19世紀ロンドンの雰囲気が出たと思います。
 エルガーとかヴォーン・ウィリアムズとか、近代イギリスの作曲家が書いたような、イギリス民謡に根ざした雰囲気の曲を使えば、もっとひなびた感じで良かったのに。それかいっそのことエンディング・テーマと同様に、全部バロック調の曲にするとか。
 今バックに流れている曲は、ロマンティックすぎて、素朴さが失われているような気がします。

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