2005-05-27 21:44:39

うる星やつら「さよならの季節」 [ うる星やつら ]

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 物語は、あたるが心に決めた一つの決断から始まります。「オレはこの異常な状況から身を引こうと思う。ついてはメガネ。お前を後継者にしたいと思うんだが・・・」
 実に思わせぶりなセリフで、あたるを取り巻く「異常な状況」っていやあ、ラムがあたるに家に押しかけ女房としてやって来ている状況しかあり得ないじゃないですか。それから身を引くって事は、ラムと別れるっていうことでしょう。
 今まで「デートができない」などと、散々ラムを邪険に扱いながらも、ちゃんとあたるの家で一緒に暮らしているからには、やはりあたるとラムは公認の仲ということで世間が認めているのです。
 そこから身を引く。ラムと別れる!?。そしてその後継者はメガネ。「面倒なら二つ返事で飛びつくだろうけど、あいつだけには渡したくない。他の奴らじゃ役不足だし、メガネ、引き受けてくれるか?」。そりゃ、引き受けるに決まってるじゃないですか!。誰が断るもんですか。
 メガネ、狂喜乱舞。あたるに牛丼ハンバーガー、焼きそば、お好み焼き、、クレープ、焼き鳥、ラーメン、コーヒーとおごりまくり、大サービス。後ろではこの話を聞きつけたしのぶが、ピッタリくっついて様子をうかがっています。

 「明日、補習が終わってから、みんなの前で宣言する」と言ったあたるの言葉に、明日を待てないメガネは、眠れぬ一夜を過ごします。
 このメガネの狂乱ぶりが傑作。ラムと自分の一人芝居に興奮し、止まるところを知らぬ若き情熱は、枕を食い破り、部屋の中を走り回り、ついに家の屋根を突き破って爆発します。パジャマのまま、拡声器で青春の雄叫びを近所中にあげまくり、「おお、早く明日よ来い、我が人生の真の夜明けよとくと来たれ!〜〜オレは今猛烈に感動している。このオレをかくも燃え上がらせる物が神の摂理なら、いや例えそれが悪魔の奸計であろうとも、オレはその血の最後の一滴までもその前に捧げ尽くすだろう!〜〜ラムさーーーーん!!!!!」。このハイテンション、この熱狂ぶり、かつてここまで血管を浮き上がらせたキャラがいたでしょうか!?。メガネ、屋根の上で青春の大絶叫です!。

 このままあたるがラムから身を引いたとなると、フリーになったラムへの最短距離にいるのは面倒終太郎。そんなことになると、取っても困ったことになる人が大勢出てきます。面倒をラムに近づけさせたくない勢力が一致団結して、あたるの身を引く宣言を阻止しようとします。
 補習当日、あたるを拉致して、強引に「身を引くって話はなかったことにするよな!?」と翻意を迫りますが、そこに現れた正義の味方。情報が漏れて阻止に向かう勢力の存在を察知していたメガネが、徹夜で作ったという重モビルスーツに身を包み、なみいる不良達の中に決死の覚悟で飛び込みます。それもこれも、あたるにラムから身を引く宣言をさせるため。メガネ、ここが命の賭けどころです。

 メガネの命がけの奮闘でようやく無事補習も終わり、あたるがみんなの前で引退宣言をします。その瞬間、ラムの周りに人垣ができ、「オレと、オレと付き合ってくれ!」と殺到します。
 ラムはこの話を聞いて大爆発。死にそうなメガネは歓喜の涙を流しますが、あたるが身を引くと言ったのは、学級委員長からで、ラムと別れるなどとは言っとらんそうです。
 誰もあたるが委員長だったことなんて、覚えてなかったようで、しら〜っと白けて帰ってしまいました。ボロボロになって、頭は禿げ上がり、真っ白になって燃え尽きたメガネを残して。

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