2006-04-05 20:03:45

エンジェル・ハート「出発(たびだち)のメロディー」 [ エンジェル・ハート ]

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 前回でストーリについての大体の決着はついていたので、今回は夢と香瑩の間に生じた心の溝について修復を図る回なんでしょうね。それにしても見ている方としたら、前回で決着がついたのに、「えっ?、まだ続くの?」って感じでした。作り手からしたら、夢と香瑩の心の修復をじっくり描きたかったって所でしょう。

 夢の父を撃ったのは香瑩。敵討ちのために自分を撃てと、夢に銃を握らせ自分の胸に突きつける香瑩です。ここにリョウが割って入りました。
 「撃つ相手を間違えてるんじゃないかな。相手にも同じ苦痛を味わわせるのが本当の敵討ちだ。だから撃つべきなのは香瑩の父親、オレさ」
 「リョウパパは関係ない。これは私の問題!」
 「親より先に死ぬのは親不孝だと言ったのは、誰だったかな?」
 うん、理屈としては筋が通っているように聞こえるけど、小学生に親の敵討ちをさせようとしていることからして間違っているような気がします。
 敵討ちって、ほとんどが憎しみから来るものでしょう。夢に敵討ちをするほどの憎しみがあるとは思えませんね。父が殺された理由を知りたいと思い、ドッグ・ウォーカーからその下手人は香瑩だと教えられ、何を信じたらいいのか分からずにパニックに陥っているだけでしょう。
 で、この極限状態で夢が信じるに足りると気づいたのは、夢が不安なときに優しく包んでくれた香瑩の暖かさだったってワケです。

 ついでながら、遥さん。まだベッドの上で縛られてるのね。そのままの格好で「夢ちゃん止めて!」と叫び続ける姿は・・・ゴクッ。何とも言えません。

 後日、夢はウィーン留学が決まり、旅立つことになります。日本にいる間に香瑩に連絡を取ろうとするけど、香瑩は素直に顔を合わせることができずにいるみたい。夢は空港で姿を見せない香瑩への想いを込めてヴァイオリンを弾きます。ここでもシューマンのトロイメライでしたね。
 最後の最後にリョウに「嫌な記憶の上にに良い記憶を重ねて録画してこい」と言われ、立ち去る夢の前に出ることができました。夢が心を決めたような笑顔になって「行ってきま〜す!」と言うところはよかったですね。なんだか夢の方が大人になってるような気がします。

 後半はこの事件を解決して一皮むけた?香瑩の行動を描いてます。山手線を何周もして、リョウに「あれは何だ?、これは何というビルだ?」と質問攻め。はしゃぎ疲れてリョウの横で眠ってしまった香瑩を見て信宏は驚きます。
 人前で無防備に眠ることなど、殺人訓練を受けた自分達には考えられないことだ。香瑩の体に変化は確実に訪れているようです。こういった殺人マシーンから普通の人間に変わっていくところを描くっていうのが、このアニメの主眼になっているようですね。

 マッド・ドッグはなぜ安らかな顔で死んでいたのか?。もうこれで殺人をしなくて済むという開放感だろうというのが普通の考えだけど、同じ事で自殺しようとした香瑩は、殺人機械からの開放に安らぎはない。寂しさがあっただけだと言います。
 ここでリョウが、マッド・ドッグにとって夢は本当の娘であり、娘に自分が殺人鬼であることを知られる前に消えることができて安心したんだろうと言います。「親の死は誰もが迎える。誰もが乗り越えなきゃいけないもの。親が最後に伝える人生訓なのだ」と、なんだかいつになく分別くさい話をするリョウに、海坊主は「オマエがいっぱしの父親面して話をするなんてな!」。
 話としてはちゃんと筋が通ってるようだけど、なんだか娘を残して殺されるのに安らかな顔をしてるっていうところからして不自然なような気がします。その理由を探るってのがそもそも無理なのでは?。前半に比べてここのところは話が煮詰まってなくて、未消化なままだったようでした。少し詰め込みすぎたのでは?。

 「あの時、香瑩の代わりに自分を撃ってくれと言ったのは本気だった?」
 「ああ、もう二度と愛する者を失いたくない」
 「私もよ」
 だんだん殺人マシーンとしての傷を癒しつつある香瑩。香瑩の面倒を見ることでリョウの傷も癒えてるんでしょうか。

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