2006-02-27 22:12:30
半分の月がのぼる空「僕たちの両手は」 [ 半分の月がのぼる空 ]
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最終回ですね。やっぱ短いな6回っていうのは。せめて12回くらいしてもよかったんじゃない?。
前回夏目が言った「オマエには最悪の結果になった」って言葉。その意味が分からず不安になる裕一です。夏目はなかなかもったいぶって話さないんで、見ている方もヤキモキしてよく分からなかったですよ。結果的には亜希子に語ったことがそうみたいです。
要約すると、心臓に爆弾を抱えた彼女とつきあうということは、何もかも犠牲にするということで、それは夏目にはものすごい重荷だった。高校生の裕一にその重荷を背負わすのは「最悪の結果」だということでしょう。
夏目はそのためにキャリアを棒に振り、妻も亡くし、何もかも失った。妻が闘病生活をしている間献身的に看病したかと言えばそうでもなく、重荷に耐えかねて浮気したりしていたみたい。
夏目は、何もかも失ったという喪失感から、いまだに立ち直ってないように見えますね。それでひねたような物の見方をしたり、クールに振る舞ったかと思うと、酒に酔って暴力をふるってみたり。
里香を治すことができなくて、無力感に苛まれているみたいだけど、医者を続けていれば治せない患者にぶち当たるなんて当たり前のこと。それに耐えられないなら、医者なんて辞めてしまえばいいのに。夏目の他に医者なんてごまんといるんだし、本当に耐えられないなら、そこから逃げ出したって誰も文句を言わないよ。
それも嫌なんだろうな。それで逃げもできず、かといってポジティブに前に突き進むこともできず、流されるままに今いるところで日々送ってるん。まあ、誰でも人生なんてそんなもんだけどね。
亜希子は完全に里香の立場に立って、「里香が笑うようになった。笑顔を知らないまま死んでいくなんて悲しすぎる」と、残り少ない人生を笑顔で過ごさせてやりたいと力説します。
「残された方はどうすりゃいいんだ?」
「残された方は耐えろ!」
う〜ん、「耐えろ」ですか。まあ、耐えるしかないんだけど。
夏目は自分の経験から、裕一が今は里香のことを大切に思って、里香のそばについていてやることができるけれど、いずれ退院して東京の大学にでも行けば、里香のことが重荷になってくることが分かってるんでしょう。
実際そうだと思いますよ。若い男がいくらカワイイって言ったって、寝たきりの女の子のことばかり考えているわけがなってのは、男ってものをちょっとでも分かっていたらすぐに考えつくことです。
いまそれに縛られようとしている裕一を見て、「オマエがここにいたことが最悪だ」って言いたいんでしょう。
しかし、そう言っても聞く耳持たないのも若い男なんですよ。多分夏目の言うとおりで、それは正しいことなんだろうけど、若い男は目の前だけ見て突っ走って、「オレの決めたことだから里香にも反対はさせない。ずっと一緒に居ようぜ、里香」などと、できもしない約束をするものなんです。
それでいいじゃないの。若いんだから、その場の雰囲気に酔って言ったことだって、後先考えてなくったって。そんな約束ができるのも若い内だけで、それが人生を動かしていくんだよ。
この先裕一が夏目と同じように、里香の重荷に耐えかねたとしても、里香が死んで開放されたような気落ちに陥ってしまったとしても、それは自分で選んだ人生なんだから、耐えるしかないんだよな。
夏目も「オマエにとっては最悪だ」なんて言っておきながら、「本当に欲しい物はつかみ取れ。オマエの両手はその為にあるんだぜ」なんて、けしかけるようなことを言ったりしてます。なんだか論旨一貫してないけど、まあ、人間なんてそんなに言ってることにいつも一貫性を持ってるわけでもないだろうから。夏目が「嘘をついた」って言ったことが、裕一を勇気づけることになったっていうのは皮肉というか、人生の機敏を見るようですね。
結局お母さんにも許され(許されたんだよね?)、一緒に外出できるようになって砲台山を訪れた二人がキスするシーンで終わっています。里香が死んで泣いて終わりとか、手術が成功して元気になって終わりとか、そういう安直なラストじゃなかったのがよかったです。
一応手術は成功だけど、長くもなく、短くもない残りの人生を一緒に歩いて行くことになった。そこには楽しいことばかりじゃない、犠牲にしなくちゃならないこともたくさあるという事を、ハッキリ示して将来を展望しているところには好感が持てました。
EDの結婚式まで持っていくのは無理としても、それを感じさせてくれるラストでした。
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